■はじめに
 このページは『チェンジアクションRPG マージナルヒーローズ』というTRPGについて、「大まかにゲームの概要がイメージできる」ように紹介するのが目的である。
 そのために、ここから『マージナルヒーローズ』を遊ぶために必要な情報を順次紹介していく。
 切掛けは様々だと思うが、このゲームに興味を持った方が記事を読んでイメージをつかめれば幸いである。
 
▼『マージナルヒーローズ』とは?
 この世に数多存在するヒーロー。そのヒーローをPCとしてプレイするTRPG。それが『チェンジアクションRPG マージナルヒーローズ』だ。(以後、ゲーム名は『MAR』と省略する)
 
▼最初にすること
 『MAR』を遊ぶために最初にすること。それはルールブックを手に入れることだ。
 『MAR』のルールブックはKADOKAWAから発売中だ。書店やTRPGを扱うホビーショップ、あるいはインターネット上の通販ショップで購入して欲しい。
 ルールブックのP95にはダイスなどルールブック以外に用意するものが載っている。書いてあるとおりに準備をして欲しい。
 なお、『MAR』のルールブックのことは、サプリメント(後述)と分けるために『基本』と書くことがある。
 
▼“リプレイ”を読もう
 『MAR』の基本ルールブックには“リプレイ”と呼ばれる記事が載っている。これは『MAR』を実際に遊んだ様子を書き起こしたものだ。
 ルールブックをどこから読むのかは、もちろん各自の自由だが、特に理由がなければ最初はリプレイから読んでほしい。実はこの後に紹介することのほとんどはリプレイ中に書いてある。ゲームを遊ぶ雰囲気を知るためには最適な方法だ。
 
▼サプリメント
 もし『基本』だけで遊ぶのが物足りないという人は、サプリメントを使うのもいいだろう。サプリメントとは追加のルールやデータ集だ。PCの作成に幅ができるし、遊び飽きることがない。
 ただし、サプリメントの導入はプレイヤーの独断できめることはできない。必ずGMの許可を取ること。
 最新のサプリメントは『チェンジアクションRPG マージナルヒーローズ上級ルールブック』(以後『上級』と略)である。
 
■ワールド
 ここからは『MAR』の背景世界について概要を解説する。
 
▼ヒーローの世紀
 西暦1999年。
 突如地球は“恐怖の大王”と呼ばれる存在に襲われた。
 各国の軍隊も歯が立たない恐るべき敵を撃退したのは“ヒーロー”と呼ばれる存在であった。
 そして、恐怖の大王撃退後にも各地に“ヴィラン”と呼ばれる人類の敵が現れた。
 そして、一般の人々(“オーディナリー”)を守るためヴィランと戦うヒーローはその存在を社会に認知されることとなった。
 ヒーローが活躍する21世紀のことを、人々は“ヒーローの世紀”と呼んだ。
 
▼ヒーローの正体とヒーロー組織
 ヒーローの多くは自らの正体を隠してヴィランと戦っている。
 とはいえ正体を隠しているヒーローも多くは身内(文字通り家族だったり、仲間の組織内だったり)では正体を明かしている。
 だが、ヒーローの中には一切他者には正体を明かさない者たちがいる。
 ヒーローの一部は、そんなヒーローが孤立しないように互助的な組織を創り上げた。
 それが“ヒーローアライアンス”(HA)と呼ばれる組織だ。
 HAの活動の中でも特筆すべきはヒーローを支援するために作られたチャットソフト“JOIN”である。
 このソフトウェアを活用することでヒーローたちは互いに正体を隠しながら活動することができるのである。
 
▼ヴィラン組織
 超常の力で人類社会に仇成す者たち――ヴィラン。
 彼らもまたいくつかの組織を作り、人々に害悪を与えている。
 ここにいくつかのヴィラン組織を紹介しよう。
・テラー
 「恐怖」を意味する名を冠するヴィラン組織。
 組織の目的は「征服」。レトロチックな“懐古超科学”と呼ばれる技術を用いる。
・スマッシュバッシュ社
 表向きは一般の大企業。だがその実態はヴィラン組織である。
 組織の目的は「実験」。現代より進んだ“近未来技術”を用いる。
・シヴァクゾーン
 異世界からの侵略者たちのヴィラン組織。
 魔法など、地球には存在しなかった体系の技術を駆使する。
・デザイアリーグ(Dリーグ)
 様々な世界の無数にいるヴィランの欲望を肯定する組織。
 多くのヴィランたちによる多様な技術を用いる。
 
 なお、これからもヴィラン組織は追加する予定である。
 
■ルール
 ここからは、大まかにルール面の解説をする。
 
●キャラクター作成
 『MAR』のPCは3つのキャラクタークラスを組み合わせることで成立する。
 キャラクタークラスは次の2通りに分かれる。
 
▼ボディクラス
 ヒーローのベースになるクラス。「どんなヒーローになるのか」のイメージはボディクラスを選ぶことで決まる。『基本』でのボディクラスは次の3種類だ。
・ベルトアーマー
 驚異の力を持ったベルトを得たことを表わすクラス。
・プラトゥーン
 特殊な武装や兵装を許された特殊なチームの一員として戦うことを表わすクラス。
・プリティ
 異世界や魔法といった不思議な力駆使し、プリティなコスチュームに変身して戦うクラス。
 
▼ソウルクラス
 ソウルクラスはヒーローの力の由来を表すクラスだ。『基本』に7種類、『上級』に4種類掲載されている。
 
▼スーツ
 変身後のヒーローの姿をあらわすのが“スーツ”だ。ゲームデーターとしてはアイテムの一種になる。それぞれのクラスごとにスーツのデータが割り振られており、ヒーローの能力が決まる。
 
▼その他
 もちろん、クラスとスーツの他にも様々なデータやライフパスなどがある。それらを組み合わせた結果、最終的にはオンリーワンのPCができあがるだろう。
 
▼戦闘
 戦闘はラウンド進行というルールに従って行う。
・ラウンド進行
 ゲーム中に、ルールに従ってキャラクターの行動を順番に処理するためのルール。
 主に戦闘に使用する。
 セットアッププロセス、イニシアチブプロセス、メインプロセス、クリンナッププロセスの4つに分かれる。
・メインプロセス
 主にキャラクターが行為をする段階。
 ムーブアクション、マイナーアクション、メジャーアクションに分かれる。
 その他、誰かの行動によって発生するリアクションや常時発生しているオートアクションが存在する。
・HF(ヒーローフォース)
 ヒーローの必殺技のような「すごい行動」を表現するデータ。主に戦闘時に使用する。
 PCの作成時に2個取得できる。
 また、プリプレイ段階で1個を取得するので、セッションではPCはひとりにつき3個のHFを使用できる。
 
▼成長
 セッションによって得たPCの経験点を消費してPCを強化できる。
 これを成長という。
 キャラクターのクラスレベルを上げたり、特技を取得したり、アイテムを常備化することで次のセッションで使用できるようにしたりできる。
 
■最後に
 以上、『MAR』のルールについて簡単に説明した。
 前述の通り、この文の目的は「大まかにゲームの概要がイメージできる」ようにすることだ。
 さらに詳しい内容を知りたいというかたは、実際にルールブックを読むというのが手っ取り早いだろう。
 そして、かなうならぜひ一度遊んでみていただきたい。
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