『トーキョー・ナイトメア リプレイ1 ブラックダイヤモンド』第1話特別掲載。


 
●はじめに
 本書は、TRPG『トーキョーナイトメア』(以後『TNM』)のリプレイを収録した書籍である。
 リプレイとは、TRPGを実際にプレイし、その様子を会話形式で書き起こしたもので、物語として楽しむこともできる。
 『TNM』は、西暦二〇二X年のトーキョーを舞台とした現代アクションTRPGだ。
 この時代は“黄昏の時代ダスク・エイジ”と呼ばれ、世界秩序ちつじよの混乱と規制緩和きせいかんわともなう格差の拡大を背景として、トーキョーの治安はいちじるしく低下した。暴力や危険は、より身近に発生する。
 プレイヤーたちは、我々が知っているよりほんの少しだけ先の時代のトーキョーで活躍するプロフェッショナル……物語の主役となる“キャスト”を演じることになる。
 本編では、女子高生に父親探しを依頼された探偵、紅い爪を武器に戦う裏社会の荒事屋あらごとや、内閣情報調査室の工作員の三人のキャストが、七年前の事件から始まる、公安警察やテロ組織を巻き込む陰謀いんぼうに迫っていく。
 本書の発売時点で、『TNM』シリーズで発表されているルールブックは、次の二冊である。
 
 『トーキョー・ナイトメア1 基本ルールブック』(以下、『TNM1』)
 『トーキョー・ナイトメア2 上級ルールブック』(以下、『TNM2』)

 
 本書のゲーム・プレイでは、両方のルールブックを使用している。ただし、もしあなたが、本書のリプレイを物語として楽しみたいというのであれば、最低限の説明はされているので、どちらの書籍も必要はない。あなたが、本書をおもしろいと思い、自分でキャストを作成したり、実際にTRPGをプレイしたくなった場合には、まず『TNM1』から購入するとよいだろう。
 あなたがすでに、『TNM』を知っている、あるいはプレイしたことがあるならば、本書はルール運用やゲーム進行などの豊富な実例として役に立つことだろう。さらに、第2話まで呼んでいただければ分かるが、“黄昏の時代”の重要な秘密の一端いつたんが提示される。あなたがこれから作成する、キャストやシナリオにインスパイアを与えるかもしれない。
 巻末には、おまけの追加データが付属している。全スタイルの追加特技と、アウトフィットだ。ここで、追加されたバイクは、本編でキャストが利用している。このデータを利用するには『TNM1』が必要だ。
 最後に、本書が発売された翌月には、シリーズ3冊目の『トーキョー・ナイトメア3 オーヴァーヒューマン』(『TNM3』)が発売される。現代社会に生きる、妖怪やミュータントなど人外の存在をキャストとしてプレイできるようになるので、お楽しみに。
 それでは、リプレイ第1話を開始しよう。