『ひねもすTRPG用語集』
 第20話:経験点とレベルアップ

ひねもす扉ひねもすTRPG用語集20第20話:
経験点とレベルアップ

筧:神よ! 我に“経験点”を与えたまえ!
トラ:実にダイレクトな願いだね。
小野:いまだかつて、ここまでずうずうしい祈りがあっただろうか。
筧:なにを言う! 経験点こそすべての人(TRPGプレイヤー)が求める大切なモノ! 言うなれば遥か遠くに見える理想郷。あるいは三蔵法師が求めるお経並にありがたい存在なんだ!
郡司:……。
泉:というわけで、このページは「ひねもすTRPG用語集」のページです。読者の皆さんは、まず左側の四コマを読んでから、記事を読んでくださいね。

 ――本記事を読むにあたって。まずは左の四コマからご覧ください。
 ご覧になりましたか?
 では続きをどうぞ。

泉:さて『ひねもすTRPG用語集』の始まりです。今回のお題は経験点とレベルアップです。
郡司:このテーマは、いただいた投稿を採用したものなんだよな。
小野:そうだ。まずは、それを紹介させていただこう。

 経験点とレベルアップについて質問です。
 TRPGの経験点について質問です。セッション中、色々なことをすると貰えるこの経験点って、いったいなんでしょうか? といいうのは、私の回りのプレイヤーたちは、血眼になって経験点を貰えるようなプレイをして、レベルアップを目指すので、その魅力の一端を知りたいなぁと思いまして……。
 よろしくお願いします。

埼玉県:キルルレンバさん

泉:今回のお手紙は、埼玉県のキルルレンバさんからいただきました! どうもありがとございます。
郡司:どうもありがとうございます。それにしても、いずこも同じだな。筧も、セッションをやる時は、経験点に飢えた獣のような行動をとるしな。
筧:ひど!?(笑)
トラ:まあ、僕は筧君の行動方針はわかりやすくて好きだよ。
小野:何はともあれ、“経験点”と“レベルアップ”について、説明していこう。あらかじめことわっておくが、このふたつの概念はゲームごとに異なっているから、詳細は皆さんが遊ぶゲームのルールブックを参照してほしい。
郡司:で、“経験点”って何だ?
小野:そうだな……ざっくりとした表現だが、プレイした経験をポイントにして、PCを強化するというシステムと言えるだろう。
筧:郡司もセッションが終わった後に、獲得した“経験点”を使って、PCを成長させたことは何回かやってるから、なんとなく雰囲気は分かるよな。
郡司:ああ。プレイ中の行動に応じて、経験点をもらったっけ。
小野:じゃあ、具体的な例をあげよう。『アリアンロッドRPG 2E』は成長点と呼んでいるんだが、これはここで言う経験点に相当するものだ。なので、これを例にとって紹介しよう。
泉:『アリアンロッドRPG 2E』では、以下のような形で成長点を貰えます。

・セッションに最後まで参加した
・ミッションに(シナリオなどで与えられるPCの目的)に成功した。
・遭遇したエネミーのレベル合計÷PCの人数
・遭遇したトラップのレベル合計÷PCの人数
・よいロールプレイをした
・他のプレイヤーを助けるような発言や行動を行なった
・セッションの進行を助けた
・場所の手配、提供、連絡などを行なった

泉:――といった感じですね。
郡司:こうして見ると、プレイ中の色々な行動が“経験点”になっていくんだな。
泉:ええ。どういったことが経験点や成長につながるかの詳細は、各TRPGによって違います。くれぐれも皆さんはご自分が遊ぶTRPGのルールブックを確認してくださいね。
小野:ああ。経験点には、もうひとつ注意しておきたいことがある。
郡司:というと?
小野:ゲームによって、経験点を「PCが獲得する」場合と、「プレイヤーが獲得する」場合のふたつがあるということだ。
泉:「PCが経験点を得る」場合は、それを得たPCの成長に対してのみ経験点を使います。一方「プレイヤーが経験点を得る」場合は、そのプレイヤーの別のPCに対して経験点を使う、というようなこともできるんですよ。
郡司:プレイヤーが経験点を得る場合は、融通が利くんだな。
トラ:そう言えるかもね。まあ、このあたりは各ゲームの推奨する遊び方に関係してくるとことだね。
郡司:ふむ。
筧:で、逆に言うと、俺みたいに“飢えた獣のように”経験点を積極的に獲得しにいくプレイも、ある意味そのゲームで推奨される遊び方って言えるんだぜ。
郡司:どういうことだ?
泉:郡司君も、どんどんTRPGを遊んでいるうちに気づくと思いますが、経験点が入るような行動をしていると、自然とそのゲームで活躍し、楽しめるているってことが多いんですよ。
筧:『アリアンロッド』ならエネミーを倒すと経験点が入るし、『N◎VA』なら、上手く“神業”を使うと経験点が入る、ってな感じでゲームごとに特色も感じられるよな。
トラ:きっと、ゲームデザイナーさんはそういう意図をもってゲームデザインしていると思うだけどね。
郡司:なるほど。言われてみれば、納得できるな。
筧:そうやってゲームを遊ぶことで、俺たちは楽しみ、獲得した経験点でPCをレベルアップするってわけだ。
小野:ここで言っている“レベルアップ”とは、一定の経験点がたまると可能となるPCの成長の処理のことだ。
トラ:キャラクターにレベルが存在していないゲームもあるから、成長の仕方もレベルアップという形をとっていないTRPGもあるので、注意してね。
郡司:ありがとう。なんとなく分かってきたぜ。俺も、前々からほしいスキルがあったことだし。今度のセッションでは、経験点を得るためにガツガツプレイしてみようかな。
泉:――こうして、経験点に飢えたゲーマーが、またひとり誕生したのでした。
トラ:ちゃんちゃん。

 というわけで、今回はここまで!
 次回もよろしくお願いします。


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