【九州縦断コンベンションレポート:その1】

書いた人:田中信二

 つい先日、ゴールデンウィークの5月2日~5日の日程で、わたくし“かわいそうな田中”略して“かわたな”こと田中信二は、とあるコンベンション企画へと参加しました。

その名も「九州縦断コンベンション」

 これまでも弊社の社員を何回かお招きいただいた「サークルイフ」さんが中心となって企画された、三連続コンベンションです。
 北は“大分・中津”から始まって、“佐賀”“鹿児島”と九州を貫くように開催されていくコンベンションであります。
 なにせ期間中の移動距離は453km(主催者発表)だとか。
 前夜祭を含めセッションは四回。
 パーティゲームの人狼のプレイを含め、別府のゲームショップの訪問や、熊本での食事会まで組み込まれた“豪快すぎるコンベンション企画”と言えましょう。
 お話を初めていただいた際、その豪快さと、ハードな日程に、目が点になったのはここだけの話です(笑)。
 しかし、逆にこのスケールのでかさに惹かれたのも事実。
「やってやろうじゃないか!」
 という気になったかわたなは、このコンベンションに参加することを決意したわけで……。
 とまあ、そんなカンジのコンベンションの様子を、こちらのF.E.A.R.公式ブログにて公開していきます。
 一回では収まらないボリュームなので、まずは、5月3日までのエピソードを公開していきます。残りは後日とさせていただきます。

●「その1 大分・中津:サークルイフコンベンション」
 その日、5月2日。
 わたくし“かわたな”は、大分空港に降り立ちました。
 さわやかな日差しが降り注ぐ、青空の下、スタッフの方に迎えに来ていただき、会場の中津市まで、しばしのドライブとなります。

 その途中、別府のホビーショップ「RingTail」さんに立ち寄り、ご挨拶をさせていただきました。
 短い時間でしたが、そこでTRPG・アナログゲーム話に花を咲かせる楽しい時間を過ごさせていただきました。
 そこで、ファンのお一人からお友達のために、私のサインをほしいとのお願いをいただきました。なんでもそのお友達がTRPG・F.E.A.R.の大ファンで、入院中でこの場にこれない彼のために「私のサインを上げたい」と聞き、一も二もなく引き受けさせていただきました。
 ゲーマー同士の友情、素晴らしきかな!

 その後、別府温泉の地獄巡りのひとつ、海地獄(写真参照・硫酸鉄が溶解しており青く見える温泉池)を見物するなどのおもてなしを受けつつ、中津市へ。
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・前夜祭
 そしてそのまま大分・中津に移動し、前夜祭に突入。
 ちなみに前夜祭の会場は、主催者の葉岳清さんの自宅でした。
 それだけではなく、翌日のコンベンションの会場もこの自宅だという……。
 どんだけ、「サークルイフ」さんは、アットホーム指向なサークルなのか!?(笑)
 和気藹々と、佐賀牛(すこぶる美味)のバーベキューを堪能した後、前夜祭のセッションへ。

 この前夜祭では『トーキョーN◎VAX』のプレイヤーとして参加。ゲストなのにプレイヤーとして思いっきり楽しませてもらうという、なんだか申し訳ないやらありがたいやら、というこの状況。
 翌日の本番のコンベンションへのモチベーションもいやがうえにも盛り上がろうというもの。
 そして、さすがは温泉の街。
 セッション後は、中津市内の温泉につかるという極楽体験。

maou_sam_sam さらに、その後ちょっとした酒宴もあり、主催者の葉さんが用意してくれた。焼酎“魔王”を賞味。
 なぜ、“魔王”なのかというと、最近出版された、ナイトウィザードのサプリメント『デーモンロード』(魔王メインの内容)にちなんだ、ネタだということ。

 あんたどんだけネタが好きなんだ!?(笑)

 ともあれ、飲みやすく最高の萌え“魔王”でした。

 ちなみに、サークルイフさんの傾向なのか皆さんネタが大好きのようで、スズメバチが中に鎮座しているというインパクト最高の蜂蜜のお土産までいただきました!
※写真は地味にショッキングなのであえて隠します(笑)

●5月5日:サークルイフコンベンション本番
 そしてコンベンションの当日。
 さっそくTRPGをする……のではなく、まず始めたのは―――。

 “人狼”――でした。

 プレイヤーは村人あるいは人狼という役割となってゲームに参加します。
 そして、とある村で殺人を繰り返す人狼をみんなで探しだそうという、とっても心温まるパーティーゲームです(笑)。
 昨今、様々な企画で紹介されていることもあり、ご存じの方も多いでしょう。
 そのうえで、TRPGコンベンションで、なぜ“人狼”という疑問を抱く方もいるかもしれません。
 これは『サークルイフ』コンベンションの特色でもあるのですが、この“人狼”がTRPGのウォーミングアップの役割を果たしているのです。
 何しろ、ゲームの特性上、クリアのために周囲と積極的にコミュニケーションをとることが必要となります。加えて、人狼と疑われた人が弁明をするフェイズも繰り返されるため、自然と発話が促されます(笑)。
 まあ「場が暖まる」というヤツですね。
 さらに、コンベンションの参加者の名前、性格などが事前情報として、お互いにインプットされるという効果もありまます。
 独特な運営をする『サークルイフ』さんのコンベンションの中でも、この“人狼”はセッションを成功に導く、実に興味深い取り組みと考えさせられました。

 ……え?
 肝心のゲームの結果、ですか?

 ええ~と。
 とにかく「死にたくない」との思いに駆られた私は、なるべく息を潜めて生き残りをはかったものの(良くない戦術)。しかし、まるで刺客のような、参加者の動きにつり出され、ついに弁明の場に立つことに。
 結局言い逃れも叶わず、無実の身ながら吊されるという悲劇的結末を迎えたのでした。
 がっくり(笑)。

・セッション本編
 そして始まるコンベンションの本番。
 ここで私が、ひっさげてきたのは発売前の『トーキョーN◎VATHE AXLERATION SSS(スーパー・シナリオ・サポート)』の第一弾のシナリオ。
 宣伝・お披露目に加えて、ちゃっかりプレイヤーの皆さんに、シナリオのテストプレイに協力していただこうという趣向でございます(笑)。

 シナリオの内容は、これから発売される『トーキョーN◎VASSS』の内容に関わるので、あえて伏せさせていただきますが、素晴らしき面々のニューロなセッションが繰り広げられたことを記させていただきます。
 王道なフェイトを見事に演じたノエルさん、フェスラー家に連なる哀愁ただようクグツのベルリオーズさん、“売り出し中”の幼いトーキー・蘭さんら、皆印象深い。さらに面白かったのは、“司政官”稲垣光平の娘でニューロの京と、“元ブラックハウンド隊長”細野君郎の娘でイヌの涼香さんが同じ事件で顔を合わせていた、という不思議な縁が興味深いセッションでした。

 ちなみにプレイ風景は写真のとおり。
※プレイヤーの方に許可いただき掲載しています。
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 どこからどうみても、ごく普通の一般家庭の一室を利用したセッション風景です(そのまんま)。
 これこそが、アットホームすぎるコンベンション『サークルイフコンベンション』を象徴するビジュアルといえましょう(笑)。
 実にリラックスしたセッションでRLをつとめた私も楽しませていただきました。

 その後のトークでは、『TNX』の新作サプリ『ビハインド・ザ・ダーク』や『SSS』について語ったり、その後の質問コーナーでは、好きな『プリキュア』シリーズを白状させられたりしました(笑)。
 あと、私のN◎VAリプレイでのPC“火星人”カーロス・マウリシオ・ダ・シルバの元ネタのひとつを公開したとき、葉さんが受けていた衝撃が忘れられません(笑)。
 また、
「この『九州縦断コンベンション』の企画を聞いた時、頭がおかしいと思いませんでしたか?」
 ――という、ミもフタもない質問もいただきました。
 もちろん、
『九州縦断コンベンション』はスバラシイ企画ですよ?(笑)

 さて。
 このトークの締めでは、長年続いた『サークルイフ』コンベンションが今回で一区切りを迎えるとのことで、葉さんから参加者の皆さんに、ご挨拶がありました。
 実に印象的な挨拶で、『サークルイフ』の皆さんがこれまで築いてきた楽しい思い出を、想像せずにはいられなかったかわたなでありました。

 その後は、有志で打ち上げに突入。
 鱧鍋に舌鼓をうつという、至高の美食タイムを堪能しました。
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 鱧そのものも美味しいが、その味が濃厚につまった締めのおじやも絶品で……。
 はっ! 私、餌付けされてる!?(笑)

 かくして、楽しい時はあっという間に過ぎ去り、この日の日程はすべて終了。
 葉さんの車に乗り込み、私は一路翌日の佐賀へと向かって移動を開始するのでした。

 というわけで5月4日以降のレポートはまた後日。
 お楽しみに。