第13話:PCの役割(戦闘編)
筧:このコーナーは「そうだ、TRPGを始めよう!」という人のためのTRPG用語集だ。読者のみんなは、まず左側の四コマを読んでから、記事を読んでほしい。
泉:この『ひねもすTRPG用語集』は、「四コマ」→「文章」の順で読むようになっていますので、ご了承ください。
―――というわけで、まずは左の四コマからご覧ください。
ご覧になりましたか?
では続きをどうぞ。
小野:今更といってはなんだが、今回は“PC(プレイヤーキャラクター)”についての話をしよう。
郡司:PCというのは“プレイヤーが受け持つキャラクター”のこと……だったな。以前「プレイヤーの役割」の回で軽く話題にでていたが……。
小野:そう。プレイヤーはこの“PC”を介してゲームに参加するわけだ。
郡司:なるほど……といってもちょっと分かりにくいな。
小野:どんなところが?
郡司:「PCを介してゲームに参加」と言われてもピンとこない。
小野:なるほど。じゃあ、こう考えてみよう。TRPGでプレイヤーは自分の思いついたことを好きに選択して遊んでいい。これはわかる?
郡司:……まあなんとなく。
小野:でも、好きに選択したからといって何でもできるというわけじゃない。
郡司:判定に成功しないと「できた」ことにならないんだったな。
小野:そして、その判定に成功するかどうかはダイスのようなランダム要素を除けば……いや、そもそもダイスを振れる能力があるかどうかすら、ある存在によって決まっている。
郡司:なるほど。その「存在」というのがPCってことか。
小野:その通り。PCの能力値、スキル、神業……まあ、なんでもいいけど、PCができないことはプレイヤーはゲーム中に実現できない。
郡司:それが「PCを介してゲームに参加するってことか。
●PCの役割分担の例
小野:ゲームによって色々あるが、大抵のゲームの場合PCの能力には偏りがある。向き不向きがあるということだな。
郡司:なんでそんな偏りがあるんだ?
小野:「PCを介して」ゲームに参加する時に、PCごとに偏り、つまり得意不得意があった方が役割分担が発生するだろう?
郡司:役割分担……ねえ。
小野:もっとも「PCの役割」も、ゲームごとに違う。こんな投稿をいただいたので紹介させてもらおう。
泉:佐賀県のカタンさんにいただいた投稿ですね。投稿、どうもありがとうございます!
佐賀県のカタンといいます。7話の流れからパーティーの役割分担(だいたいのゲームにあると感じる)アタッカー、ディフェンダー、ヒーラー、サポーターの解説とかどうでしょう。
小野:―――という投稿だな。これは、戦闘に着目してPCの役割分担を分類したご意見だ。
筧:この投稿で提示されている、戦闘での四つの役割を説明すると、次のような感じになるかな。
・攻撃役(アタッカー)
白兵・魔法で敵を攻撃。TRPGのジャンルによっては、銃撃やロボットなどを武器にすることもある。
・防御役(ディフェンダー)
身体を張って味方を守る。重装甲を纏った、防御力の高いPCが担当することが多い。
・回復役(ヒーラー)
味方を回復する役割。回復魔法や医術を使用する。
・支援役(サポーター)
味方を支援・強化する。支援魔法や吟遊詩人の歌、軍師の策略、ハッキングなどが多様な支援の形がある。
郡司:これはわかりやすいな。以前遊んだ『アリアンロッドRPG 2E』でも、当てはまるようなクラスがあったし。
泉:いわゆるパーティーを組んで戦闘をするタイプのゲームだとわりと当てはまる感じですね。
小野:だが、あくまでこれは1例にすぎない。
郡司:そうなのか!?
トラ:ゲームによってはPC同士が脚を引っ張り合うことだってあるんだよ。
郡司:そんなこともあるのか!?
小野:だから「TRPGとはこう」と思い込まずに、ゲームごとにルールブックに書かれたPC・クラスの役割などの説明を読むといい。
郡司:またそれか(笑)。
筧:大事なことだからね(笑)。
●いただいたご意見に関して
小野:なお、今回紹介した投稿をもとに、担当編集者がツイッターなどでご意見をいただいている。今回の記事の参考にさせてもらっているし、これからの『ひねもすTRPG用語集』でも活用させていただく予定だ。今後もご意見を伺うことがあるかもしれないので、以下のアカウントを注目しておいてくれ。
泉:この件についてご意見を寄せてくれた皆様、どうもありがとうございます。
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次回の更新は7月2日の予定。ぜひご覧ください。 |