『ひねもすTRPG用語集』
 第18話:キャンペーン

ひねもす扉ひねもすTRPG用語集18第18話:キャンペーン
筧:楽しいTRPGライフを送りたいかぁ――っ!?
小野・トラ・泉・郡司:おうっ!
筧:ファンブルは怖くないかぁ――っ!?
小野・トラ・泉・郡司:おうっ!
筧:ニューヨークへ行きたいかぁ――っ!?
小野・トラ・泉・郡司:なんでだよっ!!!!?
筧:というわけで、このページは「ひねもすTRPG用語集」のページだ。読者のみんなは、まず左側の四コマを読んでから、記事を読んでほしい。
郡司:すごい力技のつかみだな……。

 ―――というわけで、本記事を読むにあたって。まずは左の四コマからご覧ください。
 ご覧になりましたか?
 では続きをどうぞ。

筧:今回はいただいた投稿をテーマにして語っていこう。
泉:なんと、投稿者はF.E.A.R.の菊池たけし先生のリプレイでプレイヤーとして活躍している浅見正義さんです! まずは、下の投稿をご覧ください。

 いつもゲーム、リプレイ、その他、日々の業務お疲れ様です。
 初めてメールします。

「ひねもすTRPG用語集」コーナーへ解説リクエストさせて頂きます。

 解説希望用語「キャンペーン」。

 私はまだTRPGを初めて1年足らずなのですが、周りが古強者の生き神様ばかりのため、様々なプレイ模様を耳にします。

 その中で、いまだピンとこない用語の一つが「キャンペーン」です。

 漠然と「長期間にわたり日をまたぎ固定メンバーでこなす大型シナリオのセッション」程度の認識はあるのですが、通常セッションとの境や、そもそも2日に分ければキャンペーンなのか、合宿(キャンプ)的な語源からついた呼称なのか、対義語となる表現はあるのか、キャンペーンがすでに大型と仮定すると、大型キャンペーンとかは表現の重複にならないのか、じゃあ7人PTでこなせばそれは超弩級キャンペーンを名乗っていいのか、考え出すと夜も寝られず昼食空けの眠気MAXハートです。

 もしも機会がありましたら、ヤフーでググれなどの返しではなく、お取り上げ頂ければこのうえない幸いです。

 今後も皆様の作成するコンテンツを楽しみにしております。

東京都豊島区在住.会社員
浅見正義
好きなおでんの具は、はんぺん

郡司:なんというか。実にテンションが高い質問がきたな。
筧:よっぽど、キャンペーンのことが気になって、夜も眠れないんだな!(笑)
小野:というわけで、今回はこのテーマについて話していこう。

・TRPGのキャンペーンとは何か?

小野:簡単に言うと、「なるべく同じPCで複数回のセッションを続けて遊ぶ」ことだと言えるだろう。
郡司:なんというか、曖昧な感じだな。
小野:細かいことを言うとキリがないんでな。まずはこう表現させてもらおう。キャンペーンには色々な形があるんだ。
郡司:とにかく「複数回のセッション」を楽しむ遊び方っていうことは分かった。で、「なるべく同じPCで」っていうのは?
泉:途中の戦闘でPCが死んだり、プレイヤーさんの都合があったりで、PCやプレイヤーが入れ替わることもありますしね。
筧:GMが持ち回りでキャンペーンすることもあるしな。
郡司:なるほど。だから「なるべく」なのか。それにしても、少し考えて思うのは、複数回のシナリオを考えるのは大変そうだな。
小野:そのとおりだ。
郡司:お、おう。
小野:当然1回きりのシナリオを作るより労力は増える。人を続けて集めるのも大変だ。泉の話の例にあるように、プレイヤーの都合でメンバーが揃わないこともある。
郡司:……。
筧:そのうえで、キャンペーンには大きな魅力があるんだ。……まず、セッションをたくさんこなすので――PCが成長する!
郡司:わかり安いな!(笑)
小野:PCの成長はTRPGの魅力のひとつだからな。とにかくそれで、1回きりのセッションでは味わえない大きな物語を楽しむことができるんだ。
トラ:成長することによって、より強大な敵と戦えるようになったりね。
泉:そして、物語の中でライバルのNPCが誕生したり、頼もしい協力者が登場したり、なじみの店主ができたり、――色々な物語が生まれていくんです。
郡司:なるほど。PCだけじゃなく、物語もどんどんスケールアップしていくんだな。
筧:そう! だから、多少の労力を乗り越えても、キャンペーンを立ち上げたいと考えるGMは多いのさ!
小野:では次は、浅見さんの疑問の中からふたつほど回答しよう。

・どこからがキャンペーンなのか?

小野:複数回であれば、キャンペーンと称していいと思う。
郡司:つまり2回でもいいのか?
小野:あくまで個人的な意見だが、いいと思う。2~3回のキャンペーンは俗にショートキャンペーンと言われることもある。

・キャンペーンの対義語

小野:『アリアンロッドRPG2E』などでは「ワンオフプレイ」、『ナイトウィザード The 3rd Edition』などでは「モノプレイ」などという言葉がある。
トラ:どちらも、続きを前提としていない一回きりのセッションのことを指しているんだよ。対義語というならこれらの言葉かな。
郡司:「ワンオフプレイ」に「モノプレイ」か。どちらも“一回”が強調されているな。
筧:もちろん、そのセッションが楽しかったら続きを考えて「キャンペーン」にしてもいいんだ。
郡司:うーん。つまり「ワンオフプレイ」「モノプレイ」の連続が「キャンペーン」になりうるわけか。だから、これらは意味的には「対義語」でもありつつ「規模の大小」をも表してもいるんだな。
小野:そういうことだな。ちなみに浅見さんのそのほかの質問も大変ユニークではあるが、明確に回答できないのもあるので、……ここは好きなおでんの具は大根、ということで回答とさせていただこう。
郡司:意味わかんねーぞ。

 というわけで、今回はここまで!
 次回もよろしくお願いします。


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