『ひねもすTRPG用語集』
 第9話:ゲームマスターの楽しみ

ひねもす扉ひねもすTRPG用語集09第9話:
ゲームマスターの楽しみ

筧:やあ、本ページをご覧のみんな! まずは左の四コマを見てほしい。このひねもすTRPG用語集は、「四コマ」→「文章」の順で読んでもらうように描かれているんだ! ボクとみんなの約束だよ!
小野:今回は教育番組のお兄さん風か。色々考えるな。
郡司:………。

 ―――というわけで、まずは左の四コマからご覧ください。
 ご覧になりましたか?
 では続きをどうぞ。

小野:……今回は前回でも触れた「GMの楽しみ」について語ろう。
郡司:確か、俺が「GMの役割が多くてたいへんだ」と言ったところが今回の話につながったんだよな。
トラ:そうだったね。
筧:ぶっちゃけ「GMの役割」が多いのは、本当のことだしな。
郡司:ミもフタもないな!
小野:「シナリオの進行の管理」「NPCの管理」「戦闘時の敵データの管理」「プレイヤーへの質疑応答」などなど。プレイヤーが自分のPCを役割を受け持てばいいのに比べれば、そこは一目瞭然だろう。
郡司:ま、そうだよな。
泉:でも、「GMをやりたい」というモチベーションを持つ人は多くて。だから、TRPGは遊び続けられてるんですよ。
郡司:ふーむ。じゃあ、泉はどのあたりが、GMのモチベーションなんだ?
泉:私の場合は、四コマにあるとおり、PCたちのかけあいを眺めること。そして、そんな中で生じる想定外のかけあいや展開を見るのが好みですね。
郡司:想定外か……。でも、それってGMがよりたいへんになるってことじゃないのか?
泉:そういう面もありますけど。セッションが常にGMの思うとおりに進んだら、それはそれでつまらないと思いませんか?
郡司:……ん。まあ、それは、そうかもな。
トラ:泉さんの気持ちは分かるよ。でも、僕の場合は、想定外の事象で振り回されるより、振り回すほうが好きだから、PCたちが右往左往するような仕掛けをたくさんシナリオに組み込むね。
筧:ホント、トラはいい性格をしてるよな~(笑)。
トラ:ありがとう。GMとして褒められたと思っておくね(笑)。
郡司:褒め言葉……か?
小野:まあ、トラのシナリオの先が読めない面白さは否定できないからな(笑)。GMごとに個性があると考えてくれ。
郡司:あ、ああ。
泉:話を戻すと、「TRPGは物語を創造する遊び」と言われることもあるんですが、プレイヤーが変われば、同じシナリオでも大なり小なり異なった展開を見せるんです。
郡司:ああ。NPCへの対応や、戦闘時のPCの生き死にで展開が変わるってのは理解してる。
泉:GMはシナリオを管理する役割の特性上、その「物語が創造されていく」様子を、もっとも実感できる立ち位置にいるんじゃないかなって、私は考えてるんですよ。
郡司:ふーむ、なるほど。GMはゲームの管理者でありつつ、物語が創造されていく様子をもっとも間近で見物できる、特等席の観客でもある――泉の意見は、そんな感じで理解すればいいのかな。
トラ:おおむねいいんじゃないかな。僕は、もっと自分の作った物語をPCに体験してもらいたい、という願望が強いけど(笑)。
小野:俺は、細かいことはさておいて。GMをやる時は、とにかくPCが笑顔でセッションを終えてくれれば満足だ。
筧:…………アキ。
小野:なんだ?
筧:お前、本当にいいヤツだな。
小野:……別に普通だ(←照れている)。
郡司:…………なるほど。GMが大変なだけじゃないってのはわかったよ。
筧:おう! その勢いで、郡司もGMにチャレンジだ! 既製品のシナリオなら負担も少ないしな。
郡司:い、いきなりか! ……ま、まあそれなら、GMをやってもいいかな。
泉:その時はぜひプレイヤーに参加させてください!
郡司:ああ。お手やわらかにな(笑)。


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