『ひねもすTRPG用語集』
 第12話:ダイス・カード

ひねもす扉ひねもすTRPG用語集12第12話:ダイス・カード
筧:「賽は投げられた!」というわけで、TRPG用語集の始まりだ。読者のみんなは、まず左側の四コマを読んでから、記事を読んでほしい。
小野:ほう。今回はシーザーか。
泉:この『ひねもすTRPG用語集』は、「四コマ」→「文章」の順で読むようになっていますので、ご了承ください。

 ―――というわけで、まずは左の四コマからご覧ください。
 ご覧になりましたか?
 では続きをどうぞ。

小野:今回は「ダイス・カード」について話していこう。
郡司:ダイスとカード? 共通点あるのか?
小野:うむ。どちらもTRPGの判定に利用するという点で共通しているのだ!
郡司:ああ、そういうことか。
小野:この『TRPG用語集』では、判定については、触れてきていなかったので、ここで簡単に説明しておこう。

・判定
 キャラクターの行為が成功したかどうかの成否を判断する行為の事です。
 判定を行うタイミングや、その難しさは、GMの判断によって決められます。

郡司:なるほど。「判定につかう小道具」というくくりなら、確かに共通するな。
小野:では、ここでどのようにダイスを判定に使うか、『AR2E』を例にとって解説してみよう。

 『AR2E』の判定では、6面体ダイスを使います。
 キャラクターの能力や状況を表す修正値に、この6面体ダイスを複数振って出たダイス目を足して、達成値と呼ばれる数値を算出します。
 この達成値が、GMの設定した数値以上であれば、その判定は成功したことになります。

小野:おおまかに言うと『AR2E』の判定の基本は、こんな感じになる。
トラ:ゲームによって判定の仕方は異なるから、それぞれゲームごとにルールブックを読んでチェックしてね。
小野:それではここで、いくつかのゲームで判定で使うダイスの種類を紹介しておこう。

・6面体ダイス:『アリアンロッドRPG2E』『アルシャードセイヴァーRPG』など
6men
・10面体ダイス:『ダブルクロス The 3rd Edition』など
10men
・20面体ダイス:『ブレイド・オブ・アルカナ The 3rd Edition』など
20men
・トランプ:『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』(以下『TNX』)
trump

郡司:……トランプが混ざってんじゃねーか!
小野:おっと、しまった。正確にはダイスだけでは無く判定で使う道具全般、だな。
泉:先に説明したとおり、ゲームによっては判定にカードを使うものもあります。
郡司:ところで、なんでわざわざカード……この場合はトランプか……を使うんだ?
小野:うむ、いいところに目を付けたな。もちろん理由はある。
郡司:ほう、理由があるのか。
筧:まずダイスの場合、判定の時に振ってみるまで結果はわからないだろう?
郡司:ん? ああそうか。振ってダイスの目を確認するまでは成功なのか、どのくらいの成功なのかがわからない、ということだな。
小野:その点カードの場合……具体例として『TNX』の場合は判定の前に、プレイヤーは自分の持っている手札の中からカードを選んで判定できるのだ。
郡司:……ん? どう違うんだ?
泉:つまり、手札の範囲内だけど、プレイヤーが「成功するか失敗するかを選べる」ってことなんですよ。
郡司:え? わざわざ失敗する理由なんてあるのか?
小野:イザというときのために手元に良いカードを残せるだろ?
郡司:……ああ、なるほど。失敗しておくと、後で有利になる場合があるのか!
小野:そういうことだ。ダイスにせよカードにせよ、判定で使う道具はそれぞれのゲームの個性を決める重要なものだ。
郡司:なるほどね。奥が深いもんだな。


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