『ひねもすTRPG用語集』
 第16話:クラス

ひねもす扉

ひねもすTRPG用語集16 第16話:クラス
筧:TRPGをやるべきか、やめないべきか、それが問題だ。
小野:今度はハムレットか(笑)。
郡司:って、選択になってないぞ!?
筧:そう! 俺にはTRPGをやる選択肢しかないってことだぜ! というわけで、このページは「ひねもすTRPG用語集」のページだ。読者のみんなは、まず左側の四コマを読んでから、記事を読んでほしい。―――というわけで、まずは左の四コマからご覧ください。
ご覧になりましたか?
では続きをどうぞ。
泉:ちなみに、今回もいただいた投稿の中からテーマをピックアップしています。

 『ひねもすTRPG用語集』をいつも楽しく読んでいます。これまでのバックナンバーを見て思ったのですが、“クラス”について説明があってもいいのかもしれませんね。コンシューマーRPGを遊んだりして、なんとなく言葉の意味を把握している人も多いと思いますが、だからこそ取り上げてもいい用語なんじゃないでしょうか。

東京都:幻灯屋鋪さん

泉:幻灯屋鋪さん、投稿どうもありがとうございます!
小野:というわけで、今回の『ひねもすTRPG用語集』のテーマは“クラス”だ。
郡司:“クラス”についての話か……。冒頭の4コママンガのように、戦士、魔法使い、僧侶、盗賊、ハッカー、ロボット、パイロット、吟遊詩人、忍者など色々な種類があるんだよな。
小野:うむ。TRPG全体で考えたら、とてつもない数のクラスが存在するんだ。そして、この“クラス”という概念は、TRPGごとに切り口が違う。なので、詳細については各TRPGの“クラス”の説明を読んでほしい。
郡司:な、なるほど。
小野:そこで、ここではTRPGの“クラス的なもの”の考え方について説明させてもらうことにしよう。
郡司:分かった。“クラス”ってPCの“職業みたいなもの”だよな。
小野:そうだな。“職業みたいなもの”という切り口のクラスもある。別の切り口の“クラス”についてはあとで説明するから、まずはこのタイプの“クラス”について語っていこう。
郡司:お、おう。
小野:郡司が“職業みたいなもの”と言ったように、“クラス”は現実社会の職業とは異なるものだ。
郡司:そこはわかるよ。
筧:ウォーリアとかメイジとか現実にはいないしな。
小野:そう。筧の例に出した『アリアンロッドRPG 2E』(以下『AR2E』)のウォーリア、メイジなどは、ゲーム中の冒険者としての役割の区分という性格が強いクラスだな。
泉:『AR2E』の代表的なクラスの役割を上げておきますね。

・ウォーリア:白兵戦での攻撃役。
・シーフ:罠解除・捜索などダンジョンで活躍。戦闘もできる。
・アコライト:回復・支援役。
・メイジ:魔法による攻撃・支援役。

小野:そんな感じで、これらのクラスはそれぞれのゲーム上の役割のプロフェッショナルなのだ。
郡司:なるほど。
小野:次に『AR2E』とは別の例をあげよう。
郡司:別の例?
小野:次にあげるのは『アルシャードセイヴァーRPG』の一部のクラスだ。

・レジェンド:不可能を可能にし、運命を切り開く力を持つ者。
・フォックステイル:お稲荷様の眷属であるキツネ人であることを表わす。
・ワード:地上に生まれ落ちた神の転生体であることを表わす。

郡司:あ、確かに『AR2E』とは違う感じがする。
小野:そう。例にあげた『AL2』のクラスは、“キャラクターの個性を表現する”という切り口で作られたクラスと考えてくれ。
郡司:うーむ。なるほど確かに色々あるんだな。
小野:まとめると。“クラス”とは、ゲーム的な役割やキャラクターの個性など、PCを表現する根幹をなすデータだと、俺は考えている。
筧:戦士とか、僧侶とか言われれば何ができるかは分かる。キツネ人や、神の転生とか言われればその個性も伝わってくるよな。
小野:繰り返しになるが、このクラスについても各ゲームごとに様々なバリエーションがあるし、例にあげた切り口とは異なるものも存在するだろう。
トラ:『トーキョーN◎VA』は、クラスに相当する言葉は“スタイル”と呼ばれているんだよ。
筧:ウィルスの力で超人となったPCをプレイする『ダブルクロス The 3rd Edition』の場合は“シンドローム”と呼んでいるな。
郡司:逆に言うと、ルールブックを読む際、クラス……あるいはクラスに相当するデータの解説を注意して読めば、PCが何ができて、どんな表現をすることが可能か、そのあたりが読み取れるってことかな?
筧:いいセンついてると思うぜ。
トラ:うんうん。郡司君も、TRPGという沼にどっぷりはまる感じが見て取れて、嬉しいよ。
郡司:なんか、ひっかかる表現だな……。


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