銀河の吟遊詩人

『エイジ・オブ・ギャラクシー』を紹介する本記事、今回はサンプルキャラクター“星巡る吟遊詩人”と『エイジ・オブ・ギャラクシー』におけるマスコミについて紹介します。

●星巡る吟遊詩人
星巡る吟遊詩人 こちらのキャラクターですが、クラス構成は調停者/星渡り/超能力者となっています。星から星に渡り歩く放浪の吟遊詩人という設定です。彼女にとっては碑文字の回収も吟遊詩人としての物語の収集を兼ねてのことなのでしょう。
 調停者(コンポーザー)は他者の支援能力の高い基本クラス、星渡り(アウトロウ)は流れ者を表わすクラスだ。最後の超能力者(サイキック)は、念動力やESPといった超能力を持った者を表わしています。『エイジ・オブ・ギャラクシー』では超能力は宇宙時代に獲得された人間の新しい力のひとつと考えられています。

◆進化人間(エヴォリューター)
 過酷な宇宙開拓は人類に新たな力をもたらしました。宇宙空間や地球とは異なった環境下での適応や進化を遂げた人類が進化人間というカテゴリになります。
 超能力者は進化人間の一種です。人間の認識力では、亜光速で移動する宇宙船の進路上に存在する物体を“接近を検知してから”避けるのは不可能です。
 実際には、そういった物体を避けられる航宙士は確かに存在しました。彼らは予め知っていたのです。それはまさに超常能力といえるものでした。本来、生物の進化には、このようなパワーアップ的なものとは無縁のはずですが、実際には発生しているのです。これもまた碑文字が起こした影響であろうと考えられています(宇宙という環境がヒトを新たな存在に覚醒させるという伝説、物語、イメージはいくつもあります)。また、旧地球文明の生み出した遺失技術“進化ウィルス”の影響であるという説もあります。《知性強化動物:人類》が超能力者であるというわけです。

●語り部
『エイジ・オブ・ギャラクシー』の銀河には普遍的な技術としての超光速通信は存在しません。つまり、ゲート(星から星へ移動するワープ装置)を経由するような他の星系にはリアルタイムの通信は不可能です。その結果、他の星にニュースを伝達するもっとも速い方法は、直接ニュース情報を届けることになっています。
 もちろん、単なる情報や日常的な豆知識のようなニュースには星系を越える価値はないでしょう。逆に、物語や伝説、あるいはメロドラマやドキュメンタリー的なもの、何よりエンターテインメント性の高い、面白いものが価値を持つでしょう。
 つまり、銀河開拓時代は、吟遊詩人が再びマスコミュニケーションを担当する時代でもあるのです。
 リアルタイム性や真実よりもニュースに対する物語的脚色、語り手の解釈、翻訳が重要になります。自然、語り手である吟遊詩人の影響も強くなっていくことでしょう。よい反応を得られれば吟遊詩人のモチベーションも高まるでしょう。こうして、幾人ものヒーローが生まれ、彼ら打ち立てた伝説で銀河は彩られていくのです。その中にはあなたの作った物語もあるのかもしれません。

●次回予告
 次回はサンプルキャラクター大統領特務官と連邦保安局について紹介します。