22年目のニューロエイジ
(GF別冊29座談会・後編)

『ゲーマーズ・フィールド別冊Vol.29 トーキョーN◎VA 22nd Anniversary』の発売記念と告知を兼ねて、その冒頭に掲載した座談会「22年目のニューロエイジ」の内容を公開することにしました。
 今回は、その後編をお届けします。
(前編・中編をまだご覧になってない方は、こちら(前編中編)からどうぞ)

 今回は、いよいよ2015年4月発売予定の新サプリメント『トーキョーN◎VA THE AXLERATION サプリメント ビハインド・ザ・ダーク』、そして4月発行のGF誌にて連載開始となる新リプレイに関する話題へと移っていきます。

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■『ビハインド・ザ・ダーク』
―――続いては新サプリメント『ビハインド・ザ・ダーク』のお話をお願いします。
鈴吹:はい。二〇一五年の四月に『TNX』のサプリメント『ビハインド・ザ・ダーク』が発売となります。
藤井:とても楽しみです!
鈴吹:既刊のサプリメント『クロス・ザ・ライン』では世界拡大傾向の強い内容になっております。
―――世界拡大傾向、ですか?
鈴吹:はい。世界中の色々なエリアを拡大しながら、キャストがやれることを増やすという狙いがありました。
―――なるほど。
鈴吹:対して『ビハインド・ザ・ダーク』はN◎VAのディープな部分、トーキョーN◎VAという都市を深く掘り下げよう、というコンセプトになっています。
藤井:「ディープ」と聞くと、なんだかワクワクしてきますね(笑)。
鈴吹:まず、このサプリメントの目玉は、今までに読者の皆様から投稿していただいたキャストや組織、シナリオネタなどを可能な限り取り上げていることです。
丹藤:担当の大畑君が現在頑張っています。
鈴吹:キャストの敵や味方になる組織やパーソナリティを掲載して、アクトがもっと楽しくなるような仕掛けをしております。
丹藤:パーソナリティと言えば、さっき話題になった『ファントムレディ』のキャストがついに掲載されるんですよね。
鈴吹:そう。なんとレフティーがパーソナリティとして収録されます。
藤井:質問です。なぜパーソナリティになるのがレフティなんですか?
鈴吹:ひとつは、単純に、レフティはコネクションとして使いやすいキャストだと思うから。
丹藤:確かに、レフティならみんなコネクションを結んでくれるんじゃないかという気がしますね。
藤井:レフティとコネクションを結ぶと、そのキャストがレフティになってしまうんじゃないですか?(笑)
丹藤:確かに! クロガネのキャストを作って「俺レフティ」ってやりたくなるなぁ(笑)。
鈴吹:簡単に説明しておくと、レフティというのは左手に埋め込まれたサイバーウェアというキャラクターです。
丹藤:さっきも触れましたが『ファントムレディ』に登場したキャストです。他のキャストとコンビになって活動するというコンセプトのキャラです。もちろんレフティの他にも追加データなど見どころは用意してますよ。
丹藤:痒いところに手が届くような技能やアウトフィットを活用して、皆さんのキャストをカスタマイズしてください。
鈴吹:そしてもうひとつの目玉は、旧版で特にRLの皆さんが色々な形で利用してくれた、ダブルハンドアウトルールの導入です。
丹藤:ダブルハンドアウトというのは、シナリオハンドアウトをひとりにたいして二枚渡すというものです。
藤井:わりと、そのまんまなネーミングですね(笑)。
丹藤:そのうち二枚目のハンドアウトの方は他のプレイヤーに隠しておきます。
鈴吹:「隠された真実」をキャスト同士が持ち合って、それを探り合うというシナリオを遊ぶためのルールですね。
丹藤:ただ、ダブルハンドアウトは色々難しいルールではあります。
鈴吹:そこで、参考用にダブルハンドアウトを使用したリプレイを始めることにしました。
藤井:『GF19th Vol.4』から掲載予定なんですよね。
丹藤:RLは、わたくし丹藤が務めるのですが……。
鈴吹:ここでひとつ工夫をすることにしました。
藤井:そうなんですよね。
鈴吹:ダブルハンドアウトルールを臨場感をもって書く。そのためにはRLが執筆するよりプレイヤーが書いた方がいいだろう、と。
丹藤:「他のプレイヤーがどんな秘密を持っているのか」を知らないプレイヤーの側から執筆した方が臨場感が増すという仕掛けなわけですね。
鈴吹:はい。そう考えまして今回は、PC①のリサ・シュトラードニッツをお願いした藤井忍さんに執筆をお願いしました。
一同:わー!(ぱちぱちと拍手)
藤井:ありがとうございます。頑張ります。
丹藤:なお、リプレイのタイトルは「沈黙者のゲーム」になります。
鈴吹:藤井さんには、本誌のリプレイに引き続き、頑張っていただくということで、お願い致します。
藤井:こちらこそ、よろしくお願いします。

■新リプレイについて
―――それでは次に、藤井さんが書く新しい『N◎VA』のリプレイについてうかがおうと思います。
藤井:はい。
―――プレイヤーとしてリプレイを書くわけですよね。ちょっと変わったスタイルだと思いますが、なにか苦労などはありましたか?
藤井:苦労、ですか? ……これは私だけかもしれませんが、自分の“キーハンドアウト”の内容を隠しつつ、他の人の“キーハンドアウト”の想定しながら動くのが難しかったです。
丹藤:なるほど(笑)。
藤井:私は隠し事をするのが苦手なんですよ。どうしても表情とかに出ちゃうらしいので。
鈴吹:プレイ中に面白かったのが、誰かが自分の“キーハンドアウト”に関する何かを言った瞬間、藤井さんが「えっ!? 嘘っ!?」って言う(笑)。
一同:(笑)
鈴吹:そして毎回自分の“キーハンドアウト”を見直すんだよね。
丹藤:あれは面白かったです(笑)。
藤井:あの時は自分が“キーハンドアウト”の内容を読み間違えたかと思って何度も確認しちゃいました。
丹藤:実は私、今回のリプレイが楽しみで仕方ないんです。
―――というと?
丹藤:普通、プレイ中にプレイヤーがどんな気持ちでいたのかってわからないじゃないですか。
鈴吹:それはそうだね。
丹藤:ところが、プレイヤーがどんな気持ちだったを語ってくれるわけです。
―――確かに。
丹藤:なので、それがとても楽しみなんです(笑)。
鈴吹:そういえば、藤井さんは、セッション中に、今自分がどんな気持ちなのかメモしてたんだよね(笑)。
丹藤:そうそう。声に出さないように気をつけながら(笑)。
藤井:普通のリプレイなら、その時思
ったことを声に出して残しておけるじゃないですか。
鈴吹:そのために録音しているからね。
藤井:ところが、「気持ち」を声に出すとキーハンドアウトに書いてある秘密がバレちゃうので言えないわけですよ。でも記録は残さないといけないので、その場でメモしてました(笑)。
鈴吹:そんな感じでちょっと普段と違う面白いセッションでした。ぜひお楽しみに。
―――他になにか楽しかったことはありますか?
藤井:楽しかったところですか。全体的にすごく楽しかったので、どこをピックアップしていいか迷いますね。
鈴吹:アクト中緊張して食べられなくなったご飯が、緊張が解けたとたん美味しく食べられるようになったとか(笑)。
藤井:それはありますね(笑)。すごい緊張してました。
鈴吹:そして、そんな藤井さんが“キ
ーハンドアウト”の内容を公開した瞬間、
プレイヤー全員が「そうか、そうだったのかっ!!」って反応したという(笑)。
藤井:え? そうでしたっけ?
鈴吹:そうなんですよ。藤井さんが自分ではわかってないというところが、面白かった(笑)。
藤井:そう言われてみればそんなこともあったような……。
丹藤:実はみんなが知りたい情報を握っていたわけですよ。
藤井:なるほどー。
鈴吹:そういう落差があるところが、ダブルハンドアウトの面白いところですね。
丹藤:シナリオを作成するのは少し大変なんですが、ダブルハンドアウトは楽しいですよ。みんなでダブルハンドアウトのシナリオをドンドン作りましょう!
藤井:まずは参考用に『GF19th Vol.4』から掲載のリプレイを読んで頂ければと思います。
鈴吹:先ほども申したように、大変緊張感あふれる楽しいリプレイになっております(笑)。
藤井:お楽しみにお待ちください。
鈴吹:そして、リプレイを読んでお面白かったら『ビハインド・ザ・ダーク』を買って、実際にダブルハンドアウトのシナリオをプレイしてください。
一同:宜しくお願い致します!
―――では、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
一同:ありがとうございました。
〈了〉

ビハインド・ザ・ダーク