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FEAROfficial について

こちらはTRPGの制作、出版を行っている(有)ファーイースト・アミューズメント・リサーチ(F.E.A.R.)の公式ブログです。 TRPGとは、テーブルトーク・ロールプレイング・ゲームの略称で、ゲームマスターと呼ばれる進行役と、複数人のプレイヤーがテーブルを囲み、会話と判定よって進行するアナログゲームのことです。 F.E.A.R.関連のイベントや弊社関連出版物の情報など、Twitterより詳細に、公式サイトよりはゆる~く、お届けしていきます。

『ひねもすTRPG用語集』
 第6話:ゲームの参加者

ひねもす扉
ひねもすTRPG用語集06第6話:
ゲームの参加者

筧:まずは、左の四コマから読んでくれ! この解説記事は、四コマを読んだ前提で、書かれいるからな!

 ……ご覧になりましたか?

トラ:ところで、僕は誰でしょう?

 …………。
 なんだか、今回の4コマでは『TRPG用語集』では見たことがないキャラクターも登場してますね。
 なにはともあれ、続きをどうぞ。

小野:というわけで、今回は『ゲームの参加者』に関するお話だ。
泉:あの……その前に。
筧:ひとり紹介する必要があるヤツがいるよな。
トラ:読者の皆さん、はじめまして! 僕の名前は、内嶺竜虎(うちみね・りゅうこ)。『ゲーマーズ・フィールド』で連載中の『ひねもすTRPG日和』では、「19-3」から登場したTRPG部の部員です。よろしくね。
郡司:ああ……なかなか印象的な登場だったな。
泉:「未亡人が好き」なんて言ってましたね。
小野:「人の不幸を見るのが好き」だとも言っていたかな。
郡司:声色で俺そっくりの声を出してみたり……。
トラ:そんなことを言われると、まるで僕が変な人みたいじゃない?(笑)
郡司:事実だろう。
トラ:正確に言うと「ゲーム内で、そういう悲劇的なシチュエーションを見る」のが好きなだけで、現実世界の不幸を見て楽しむってわけじゃないんだ。
郡司:ま……登場回では、そんなことも言っていたな。
トラ:そうそう「変な人」ではなく、「変な趣味の人」と思ってほしいね。
郡司:…………。
泉:……フォローになってない気がします。
筧:ま、こう見えて、GMは上手かったりするんだぜ?
トラ:そうそう。僕はTRPG部に欠かせない人材なんだ。
小野:自分で言うな(笑)。では、本題に入ろう。「ゲームの参加者」だな。
郡司:4コマであったように、ゲームマスター(GM)と、プレイヤーの2種類があることは分かった。実際に遊んだ時もGMが、ゲームを進行させ、プレイヤーがそれに応じて行動をしていったな。
泉:ですね。プレイヤーが、基本的にひとり1キャラクターを担当します。
小野:対してGMは、シナリオ全体を把握し、プレイヤーの行動をジャッジしていくわけだ。
郡司:だから“神”なんて呼ばれりもするわけか……。
トラ:だけど「我をあがめよ」と、いっても、誰もありがたがってはくれないよ?
小野:当たり前だろ!!(笑) ゲームマスターは、PCの行動をフェアに判定し、ゲームの進行を適切に管理するのが役割だ。決して、プレイヤーに崇拝されることが目的なんかではないからな。
筧:そうそう。アキは、どっちかというと、皆に気を遣いまくりなぐらいだからな(笑)。
泉:小野君のGMは癒やされます。
小野:それは……喜んでいいのか?
郡司:(少し考えて)……GMは、まさにゲームの管理役なんだな。……しかし、だとするとGMだけ、かなり大変なんじゃないか?
筧:ま、そうではあるんだけど、GMにはGMでしか味わえない、楽しみがあるんだ。
泉:あ、それはわかります!
郡司:へぇ。
トラ:そのあたりは話すと長くなるから、GMとプレイヤーそれぞれについて、個別に説明していたほうがいいんじゃない?
小野:そうだな。次回以降に順次説明させてもらうことにしよう。
筧:とりあえず、今回は「プレイヤーはひとり1キャラクターを担当して遊ぶ」「GMはゲームの管理者」とだけ覚えてくれればOKだ。
郡司:まとめると、すごくあっさりしてるが……とりあえず理解した。


投稿募集
『ひねもすTRPG用語集』をご覧の皆さん、どうもありがとうございます。
本4コマで取り上げてほしい用語がありませんか? 「こんな用語を説明したらいいんじゃないか?」といった、ご希望がありましたら、ぜひメールにてお寄せください。

投稿はこちらまで↓
webmaster@fear.co.jp


次回の更新は4月30日の予定。ぜひご覧ください。

第204回GFコン参加ありがとうございました。

 昨日の第204回ゲーマーズ・フィールドコンベンションへのご参加ありがとうございました。
 今回も沢山の方にご来場いただきました。
 
 さて、後半周の『ナイトウィザード The 3rd Edition』卓には、菊池たけし先生がGMで参加しました。
 クライマックスのラスボス戦、卓から聞こえてきたのは「これじゃ何もできないじゃないかーっ!」という菊池先生の叫びと、プレイヤーさんたちの歓声──今回も『あのダイス目』で卓を盛り上げていたようです。
 
 プレイ終了後、こちらへ来た先生がぽつりと「いやーおいしいダイス目を期待する人の想いの力って凄いわ」と仰ってました。
 あくまでもあのダイス目は皆さんの期待に応えたものなのだそうですよ?(笑)
 
 次回、第205回GFコンは、5月17日に開催です。
 第205回では『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』卓に鈴吹太郎先生が、『ナイトウィザード The 3rd Edition』に菊池たけし先生が、それぞれ後半周のGMとして参加予定となっています。
 参加申込はこちら↓からどうぞ。
 http://www.fear.co.jp/convention/gf205.htm


 それでは、今回もゲーマーズ・フィールドコンベンション参加のワンポイントを。
 今回は、ちょっと番外編、『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』卓のお知らせです。
 
 次回205回GFコンより『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』卓では、基本的にキャストの持ち込みが可となります。
 あなたの自慢のキャストでGFコンに参加してみませんか?
(参加の際、ルーラーさんにキャストのデータを確認していただき許可が出れば使用できます)
 なお、その日のシナリオの傾向などによって『今回はキャストの持ち込みは不可』となる場合もございますので、予めご了承下さい。

『ひねもすTRPG用語集』
 第5話:オンラインセッション

ひねもす扉
ひねもすTRPG用語集05
第5話:
オンラインセッション

泉:この記事は、左の四コマから読んでください。四コマを読んだ前提で、解説記事が書かれますので。
筧:(腕組みをして考えながら)ふと思ったんだけど、逆に記事から読んで、四コマの内容を想像する、というゲームはできないだろうか?
郡司:…………。
小野:そんなチャレンジ、いらないから!
泉:……と、とにかく四コマを読んでください。

…………。
ご覧になりましたか?
では、続きをどうぞ。

小野:というわけで、四コマで言及された、「オンラインセッション」について詳しく語っていこう。
筧:うむ。
小野:「オンラインセッション」ができると、TRPGを遊ぶ機会を増やせるかもしれないんだ。
郡司:四コマでも言っていたように、コンベンションが近くになくても、ネット環境があれば参加出来るからだな。
泉:そうですね。
小野:コンベンションのように会場を借りる必要はないし。
筧:プレイヤー同士の距離も問題じゃなくなるよな。ぶっちゃけ、北海道と沖縄の人同士が同じセッションに参加できるわけだ。
郡司:そう聞くとスゴイな。
泉:あと、参加者の都合さえ合えば、時間も自由に設定できますよね。夜間に少しずつ進めるなんてこともできるでしょう。
小野:加えて、チャットでセッションを進める場合、プレイのログ(記録)が残るんだ。セッションの思い出がしっかり残るし、後々リプレイを書きたいという人にもお勧めだ。
郡司:いいことづくめじゃないか!
小野:そうだな。ただ、直接会ってセッションすることにもまた別のメリットがあるんだ。
筧:相手の顔を見ながら話せるから、密にコミュニケーションができる。ようするに、手っ取り早く話が進むしな。
泉:お茶やお菓子を一緒に食べながら遊ぶというのも、リアルに会って進めるセッションの魅力ですね。
小野:ま、そんなわけで、それぞれのプレイヤーさんの好みや環境に応じて最適な環境で遊んでもらえればと思う。
郡司:で、この便利な「オンラインセッション」は、どうすれば遊べるんだ?
小野:うむ。ダイスロールなどに対応したTRPGのオンラインセッション用のフリーソフトもあるようだ。ネットで検索してみていただきたい。
筧:そして、友達同士で環境を整えるところから始めるといいんじゃないかな。
泉:もし、お友達の都合がつかない場合は、ネット上でオンラインセッションの募集をしているサイトがあるようです。そちらを参照してみてください。
郡司:なんていうか、便利な世の中だな……。
筧:ネットは広大だぜ!


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次回の更新は4月23日の予定。ぜひご覧ください。

『ひねもすTRPG用語集』
 第4話:一緒に遊ぶ相手

ひねもす扉
ひねもすTRPG用語集04
第4話:一緒に遊ぶ相手

小野:さて、今回も左の四コマから読んでほしい。

 …………。
 お読みいただけましたか?
 え、まだ?
 慌てずなくても大丈夫。
 ゆっくりとご覧ください。

筧:おしっ! そろそろ大丈夫だな!!
郡司:………(なぜ、そんなにやる気満々なんだ?)。
小野:というわけで、TRPGを「一緒に遊ぶ相手」の話をしよう。
郡司:まずは友達を誘って遊ぶのが、普通なんじゃないか?
筧:そうだな~。やっぱり、友達を誘うのがてっとり早いよな。
泉:お互いのことを知っているので、コミュニケーションもスムーズになりますしね。
小野:だが、必ずしも趣味が合うとは限らないからな。
郡司:まあ、それはそうだな。
小野:あと、遊ぶタイミングが合わない可能性もある。
郡司:確かに忙しいヤツもいるからな。
小野:特に、社会人なんかはそれが顕著だ。同じ趣味を持つ友達がいても、休日が合わなかったりすることもざらにあるようだ。
泉:そんな時にお勧めなのが、コンベンションです。TRPGを愛好する方々が集ってセッションを楽しむイベントです。
筧:コンベンションの参加は、ネットの募集を検索すると、参加方法がわかるだろう。
小野:参加方法もコンベンションによって違うからな。
泉:新しいプレイヤーさん、新しいキャラクターさんとの出会いは、とっても刺激的ですよ♪
郡司:とは言っても、知らない人といきなりゲームをするのは、ちょっと不安だな。
筧:その気持ちはわかる。そういう人は、企業系のコンベンションに行くといいだろう。
郡司:企業系のコンベンション?
筧:出版社やゲームメーカーが主催するコンベンションもあるんだ。
小野:F.E.A.R.のゲーマーズ・フィールドコンベンションや、ゲーム出版懇話会が主催するJGCなどでは、プロがゲームマスターをしてくれるので、ルールやコミュニケーションの面でも安心できるんだ。

ゲーマーズ・フィールドコンベンション
http://www.fear.co.jp/convention/convention.htm

JGC(ジャパン・ゲーム・コンベンション)
http://www.arclight.co.jp/jgc/index.php

郡司:ふむ。コンベンションというのにも行ってみようかな……。他のプレイヤーさんが、どんな遊び方をしているのか、興味はあるしな。
筧:いいねぇ。そのうち、みんなで泊まりがけのJGCにも行ってみようぜ!
泉:お祭りみたいで楽しいですね♪
小野:新しい、遊び方も見つかるかもしれないしな。ぜひ行こう!


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次回の更新は4月9日の予定。ぜひご覧ください。

「富士見書房公式 TRPG ONLINE」
リプレイ投稿にエンターブレイン5作品が追加!

「富士見書房公式 TRPG ONLINE」および「小説家になろう」でのリプレイ投稿にて扱えるTRPG作品に『ナイトウィザード The 3rd Edition』をはじめとする(株)KADOKAWA エンターブレインBCより発行されている5作品が追加になりました。

 追加される作品は以下の通りです。

ナイトウィザード The 3rd Edition
アルシャードセイヴァーRPG
トーキョーN◎VA THE AXLERATION
ドラゴンアームズ改 バハムートライジング
モノトーンミュージアムRPG

 これで、エンターブレイン刊の弊社TRPG作品についても「富士見書房公式 TRPG ONLINE」内において、自由にリプレイを公開できるようになりました。
 是非とも皆さんの冒険の記録を綴ってみてくださいね。

 リプレイの公開についての詳細は、「富士見書房公式 TRPG ONLINE」「小説家になろう」リプレイ投稿規約をご参照下さい。

『ひねもすTRPG用語集』
 第3話:TRPGに必要なもの

ひねもす扉
ひねもすTRPG用語集03

第3話:TRPGに必要なもの

小野:今回も、まずは左の4コマから読んでいただきたい。

 お読みいただけましたか? では続きをどうぞ。

筧:というわけで、TRPGに必要なものを語っていこう。
郡司:待て。4コマでの「ぼっち」発言はいったいどういうことだ!? 俺は「ぼっち」ってわけじゃないぞ!?
泉:え? そうだったんですか?
郡司:そうだよ! どこ情報だよそれは!
筧:姫室先生から、「郡司はいつも一人でいるから勧誘するするにはうってつけだ』って聞いてたからさー。
郡司:別に友達がいないわけじゃねーよ!姫室のヤツ、俺をなんだと思ってんだ。
筧:すまんすまん。まあ、先生の考えについては、今後の先生の登場時にでも見極めてくれ。まだ4コマでもほとんど出てきてないしな。
郡司:メタな発言だな……。ていうか、だからあんなに一生懸命、勧誘してきたのか?

『ひねもすTRPG日和』『第1話』『第2話』『第3話』参照である。

筧:それもあるけど、TRPGのおもしろさを伝えたかったったのは本当だぞ。
郡司:…………(ぼっちと思われてたのか)。
小野:(……郡司も大変だな)で、「TRPGで必要なもの」について話を戻そう。TRPGのルールブックには、必要なものを解説してくれるページが存在する。だからそこを見てもらうのが一番確実なんだ。
泉:TRPGごとに特色がありますから。
筧:理想とされるプレイヤー数から、判定に使うダイス(サイコロ)の形状や個数、プレイに使うシート類などが、それぞれのゲームごとに異なるんだ。
郡司:ほう。
小野:たとえば判定に使うダイスなどの小物のバリエーションを紹介しよう。こんな感じになる……。

・6面体ダイス
『アリアンロッドRPG2E』『アルシャードセイヴァーRPG』など
・10面体ダイス
『ダブルクロス The 3rd Edition』など
・20面体ダイス
『ブレイド・オブ・アルカナ The 3rd Edition』など
・トランプ
『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』など

郡司:色々あるんだな……って、トランプを判定に使うゲームもあるのか!?
小野:そうだ。判定は必ずしもダイスとは限らないんだ。
筧:『トーキョーN◎VA』や『ブレイド・オブ・アルカナ』は、ゲームの演出に専用のタロットもつかうしな。
郡司:「TRPGに必要なもの」って、ゲームごとにずいぶんバリエーションがあるんだな。
小野:それだけ、RPGには様々な楽しみ方があるとも言える。
郡司:ふむ。で、一般的にどんなRPGでも共通して必要なものがあったりしないか?
筧:道具ではないが……参加者の“想像力”と、一緒に遊んでくれる相手が必要だな。
泉:お友達は大事な要素です!
小野:では、「一緒に遊んでくれる相手」は次回のテーマにしよう。


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次回の更新は4月9日の予定。ぜひご覧ください。

22年目のニューロエイジ
(GF別冊29座談会・後編)

『ゲーマーズ・フィールド別冊Vol.29 トーキョーN◎VA 22nd Anniversary』の発売記念と告知を兼ねて、その冒頭に掲載した座談会「22年目のニューロエイジ」の内容を公開することにしました。
 今回は、その後編をお届けします。
(前編・中編をまだご覧になってない方は、こちら(前編中編)からどうぞ)

 今回は、いよいよ2015年4月発売予定の新サプリメント『トーキョーN◎VA THE AXLERATION サプリメント ビハインド・ザ・ダーク』、そして4月発行のGF誌にて連載開始となる新リプレイに関する話題へと移っていきます。

座談会TOP
■『ビハインド・ザ・ダーク』
―――続いては新サプリメント『ビハインド・ザ・ダーク』のお話をお願いします。
鈴吹:はい。二〇一五年の四月に『TNX』のサプリメント『ビハインド・ザ・ダーク』が発売となります。
藤井:とても楽しみです!
鈴吹:既刊のサプリメント『クロス・ザ・ライン』では世界拡大傾向の強い内容になっております。
―――世界拡大傾向、ですか?
鈴吹:はい。世界中の色々なエリアを拡大しながら、キャストがやれることを増やすという狙いがありました。
―――なるほど。
鈴吹:対して『ビハインド・ザ・ダーク』はN◎VAのディープな部分、トーキョーN◎VAという都市を深く掘り下げよう、というコンセプトになっています。
藤井:「ディープ」と聞くと、なんだかワクワクしてきますね(笑)。
鈴吹:まず、このサプリメントの目玉は、今までに読者の皆様から投稿していただいたキャストや組織、シナリオネタなどを可能な限り取り上げていることです。
丹藤:担当の大畑君が現在頑張っています。
鈴吹:キャストの敵や味方になる組織やパーソナリティを掲載して、アクトがもっと楽しくなるような仕掛けをしております。
丹藤:パーソナリティと言えば、さっき話題になった『ファントムレディ』のキャストがついに掲載されるんですよね。
鈴吹:そう。なんとレフティーがパーソナリティとして収録されます。
藤井:質問です。なぜパーソナリティになるのがレフティなんですか?
鈴吹:ひとつは、単純に、レフティはコネクションとして使いやすいキャストだと思うから。
丹藤:確かに、レフティならみんなコネクションを結んでくれるんじゃないかという気がしますね。
藤井:レフティとコネクションを結ぶと、そのキャストがレフティになってしまうんじゃないですか?(笑)
丹藤:確かに! クロガネのキャストを作って「俺レフティ」ってやりたくなるなぁ(笑)。
鈴吹:簡単に説明しておくと、レフティというのは左手に埋め込まれたサイバーウェアというキャラクターです。
丹藤:さっきも触れましたが『ファントムレディ』に登場したキャストです。他のキャストとコンビになって活動するというコンセプトのキャラです。もちろんレフティの他にも追加データなど見どころは用意してますよ。
丹藤:痒いところに手が届くような技能やアウトフィットを活用して、皆さんのキャストをカスタマイズしてください。
鈴吹:そしてもうひとつの目玉は、旧版で特にRLの皆さんが色々な形で利用してくれた、ダブルハンドアウトルールの導入です。
丹藤:ダブルハンドアウトというのは、シナリオハンドアウトをひとりにたいして二枚渡すというものです。
藤井:わりと、そのまんまなネーミングですね(笑)。
丹藤:そのうち二枚目のハンドアウトの方は他のプレイヤーに隠しておきます。
鈴吹:「隠された真実」をキャスト同士が持ち合って、それを探り合うというシナリオを遊ぶためのルールですね。
丹藤:ただ、ダブルハンドアウトは色々難しいルールではあります。
鈴吹:そこで、参考用にダブルハンドアウトを使用したリプレイを始めることにしました。
藤井:『GF19th Vol.4』から掲載予定なんですよね。
丹藤:RLは、わたくし丹藤が務めるのですが……。
鈴吹:ここでひとつ工夫をすることにしました。
藤井:そうなんですよね。
鈴吹:ダブルハンドアウトルールを臨場感をもって書く。そのためにはRLが執筆するよりプレイヤーが書いた方がいいだろう、と。
丹藤:「他のプレイヤーがどんな秘密を持っているのか」を知らないプレイヤーの側から執筆した方が臨場感が増すという仕掛けなわけですね。
鈴吹:はい。そう考えまして今回は、PC①のリサ・シュトラードニッツをお願いした藤井忍さんに執筆をお願いしました。
一同:わー!(ぱちぱちと拍手)
藤井:ありがとうございます。頑張ります。
丹藤:なお、リプレイのタイトルは「沈黙者のゲーム」になります。
鈴吹:藤井さんには、本誌のリプレイに引き続き、頑張っていただくということで、お願い致します。
藤井:こちらこそ、よろしくお願いします。

■新リプレイについて
―――それでは次に、藤井さんが書く新しい『N◎VA』のリプレイについてうかがおうと思います。
藤井:はい。
―――プレイヤーとしてリプレイを書くわけですよね。ちょっと変わったスタイルだと思いますが、なにか苦労などはありましたか?
藤井:苦労、ですか? ……これは私だけかもしれませんが、自分の“キーハンドアウト”の内容を隠しつつ、他の人の“キーハンドアウト”の想定しながら動くのが難しかったです。
丹藤:なるほど(笑)。
藤井:私は隠し事をするのが苦手なんですよ。どうしても表情とかに出ちゃうらしいので。
鈴吹:プレイ中に面白かったのが、誰かが自分の“キーハンドアウト”に関する何かを言った瞬間、藤井さんが「えっ!? 嘘っ!?」って言う(笑)。
一同:(笑)
鈴吹:そして毎回自分の“キーハンドアウト”を見直すんだよね。
丹藤:あれは面白かったです(笑)。
藤井:あの時は自分が“キーハンドアウト”の内容を読み間違えたかと思って何度も確認しちゃいました。
丹藤:実は私、今回のリプレイが楽しみで仕方ないんです。
―――というと?
丹藤:普通、プレイ中にプレイヤーがどんな気持ちでいたのかってわからないじゃないですか。
鈴吹:それはそうだね。
丹藤:ところが、プレイヤーがどんな気持ちだったを語ってくれるわけです。
―――確かに。
丹藤:なので、それがとても楽しみなんです(笑)。
鈴吹:そういえば、藤井さんは、セッション中に、今自分がどんな気持ちなのかメモしてたんだよね(笑)。
丹藤:そうそう。声に出さないように気をつけながら(笑)。
藤井:普通のリプレイなら、その時思
ったことを声に出して残しておけるじゃないですか。
鈴吹:そのために録音しているからね。
藤井:ところが、「気持ち」を声に出すとキーハンドアウトに書いてある秘密がバレちゃうので言えないわけですよ。でも記録は残さないといけないので、その場でメモしてました(笑)。
鈴吹:そんな感じでちょっと普段と違う面白いセッションでした。ぜひお楽しみに。
―――他になにか楽しかったことはありますか?
藤井:楽しかったところですか。全体的にすごく楽しかったので、どこをピックアップしていいか迷いますね。
鈴吹:アクト中緊張して食べられなくなったご飯が、緊張が解けたとたん美味しく食べられるようになったとか(笑)。
藤井:それはありますね(笑)。すごい緊張してました。
鈴吹:そして、そんな藤井さんが“キ
ーハンドアウト”の内容を公開した瞬間、
プレイヤー全員が「そうか、そうだったのかっ!!」って反応したという(笑)。
藤井:え? そうでしたっけ?
鈴吹:そうなんですよ。藤井さんが自分ではわかってないというところが、面白かった(笑)。
藤井:そう言われてみればそんなこともあったような……。
丹藤:実はみんなが知りたい情報を握っていたわけですよ。
藤井:なるほどー。
鈴吹:そういう落差があるところが、ダブルハンドアウトの面白いところですね。
丹藤:シナリオを作成するのは少し大変なんですが、ダブルハンドアウトは楽しいですよ。みんなでダブルハンドアウトのシナリオをドンドン作りましょう!
藤井:まずは参考用に『GF19th Vol.4』から掲載のリプレイを読んで頂ければと思います。
鈴吹:先ほども申したように、大変緊張感あふれる楽しいリプレイになっております(笑)。
藤井:お楽しみにお待ちください。
鈴吹:そして、リプレイを読んでお面白かったら『ビハインド・ザ・ダーク』を買って、実際にダブルハンドアウトのシナリオをプレイしてください。
一同:宜しくお願い致します!
―――では、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
一同:ありがとうございました。
〈了〉

ビハインド・ザ・ダーク

22年目のニューロエイジ
(GF別冊29座談会・中編)

『ゲーマーズ・フィールド別冊Vol.29 トーキョーN◎VA 22nd Anniversary』の発売記念と告知を兼ねて、その冒頭に掲載した座談会「22年目のニューロエイジ」の内容を公開することにしました。
 今回は、その中編をお届けします。
前編をまだご覧になってない方は、こちらからどうぞ)。
 中編では、藤井忍先生の『N◎VA』との出会いに始まり、リプレイ『カラミティボックス』、『ファントムレディ』の裏話、そして別冊掲載のリプレイ『ハイスクール・ラプソディ』の話題が語られていきます。
 この座談会を読んで『ハイスクール・ラプソディ』に興味を持った方はぜひ『GF別冊29』を読んでみてください。

座談会TOP

■藤井忍の場合
―――ではそろそろ藤井さんに話を移しましょう。
藤井:はい。よろしくお願いします。
―――藤井さんが『N◎VA』に触れた切っ掛けは何だったのでしょうか?
藤井:私が高校生のときに部活仲間が、「『トーキョーN◎VA』というゲームがあるらしい」というのを教えてくれまして……。
鈴吹:すでにTRPGは遊んでいたの?
藤井:はい。当時すでにTRPG大好きでした(笑)。それで「どんなゲームなんだろう?」と手に取ったのが『トーキョーN◎VA リプレイ ふりむけば死』(*)という文庫のリプレイでした。
鈴吹:懐かしい!
藤井:それまでは、『ソードワールドRPG』(*)のようなファンタジーTRPGを遊んでいたので、新鮮に感じてルールブックを買いました。
鈴吹:藤井さんがルールブックを買って、部活で遊び始めたの?
藤井:はい。なので、最初からプレイヤーではなくRLをしていました。
鈴吹:藤井さんが高校生の頃というと『TN2』?
藤井:はい。『TN2』ですね。当時は22枚のタロットの組み合わせで、色々なキャラクターを作成するだけで新鮮で楽しかったんですよね。
丹藤:なるほど。
藤井:確か、スタイルの組み合わせがだいたい2000通りでしたっけ。
鈴吹:そう。ツクダホビー版に書いてあるんだけど、3つのスタイルの組み合わせが2024通りできるんだよね。
藤井:あとは、「バリバリの戦闘系のキャラクターじゃなくても事件を解決できる」というのが当時は画期的に感じました。
丹藤:たしかに、当時はそれが受けていたところはありましたね。
鈴吹:まず、わかりやすい例でいうと、企業の工作員ができる。そこから企業の重役もできる。
藤井:あと、「銃」と「刀」と「言葉」で戦い合えるというのも新鮮でした。
鈴吹:それは比較的新しい概念だったと思う。見た目は戦闘力のない人物が、戦闘シーンで他人を強化したり、戦闘に貢献したりできるというのは。
丹藤:戦闘能力ではない物語上の役割をもって活躍できるゲームというのは当時は珍しかったですね。
藤井:そこから暫くはずっと『TN2』にはまってましたね。
鈴吹:で好きなキャラクターは夜叉?
藤井:だって、格好いいじゃないですか。リプレイの最初の登場シーンとか、寿司を三人前頼んで熱燗で一杯やるところとか。
鈴吹:その後、F.E.A.R.の事務所で出会った夜叉のプレイヤーは、意外に気さくな人だったと(笑)。
藤井:出会った後で「あの人が夜叉のプレイヤーだよ」と聞かされてびっくりしました(笑)。
丹藤:思い出した。『TN2』のころ『N◎VA』電話の出方が恰好いいと言われてたんですよ。
鈴吹:なるほど。『N◎VA』では電話に出る時の第一声が「もしもし」じゃなくて自分の名前なんだよね。
丹藤:はい。夜叉は「夜叉」って言って電話に出るし、音羽南海子は「南海子」と言って電話に出るわけです。
鈴吹:これはアメリカの映画やドラマの影響です。英語だと自分の名前を言う人が半分くらいいるので。
藤井:そういう理由だったんですね。
丹藤:アメリカ風といえば、本誌掲載のリプレイ「ハイスクール・ラプソディ」の舞台となる新星帝都大学附属高校も微妙にアメリカ風なんですよね。
鈴吹:そうそう。ただ新年度を九月にするとみんな混乱すると思ったので年度の開始四月にしてある(笑)。

●リプレイのキャスト
―――藤井さんは『N◎VA』ではリプレイのキャストとして参加されてきましたよね。
藤井:はい。
鈴吹:最初に『N◎VA』のリプレイに参加したキャストってユエだっけ?
藤井:そうです。『TND』の『ビューティフルデイ あるいはヒュー・スペンサー最後の事件』のユエこと坂本友恵が最初です。
―――ユエは、プレイヤーが藤井さんだと公開されてますね。
丹藤:ユエは今でもタロットのトーキーに描かれていますね。
鈴吹:『TND』のころ、「トーキーのタロットは何故バラを咥えているんですか?」って聞かれたなあ(笑)。
藤井:確かにイラストでは、バラを咥えてますね(笑)。
鈴吹:実は、バラは太陽の象徴として描かれているんだよね。なので『TNX』版のトーキーのタロットにもバラが描かれているというわけです。
藤井:なるほど。

■『TNX』のリプレイ
―――それではそろそろ最新シリーズである『TNX』のリプレイについて語っていただきましょう。
カラミティボックス鈴吹:わかりました。では『カラミティボックス』から話しましょうか。
丹藤&藤井:わかりました。

●『カラミティボックス』
―――『カラミティボックス』は『TND』最初のリプレイ集ですね。
鈴吹:はい。なので、『カラミティボックス』では何よりも「この一冊を読んだだけで未プレイの人でも『N◎VA』がわかる」ことを優先しました。
丹藤:「ルールブックを読まなくても、大丈夫」なリプレイにするために頑張りました。あと少しだけ、「こうするとRLがうまくできますよ」ということも書いてあります。
鈴吹:なのでキャッチが「『トーキョーN◎VA』が二秒でわかる!」なんですよ。
藤井:実はあのリプレイの収録は、ルールブックが発売されて、その中身を読み始めた、くらいの頃でしたね。
鈴吹:そういうエントリー用の意図もあって、藤井さんにはリサ(*)をサンプルキャラクターでやってもらったんだよね。
藤井:はい。
鈴吹:なので、『トーキョーN◎VA』ってどんなゲームだろう? と興味を持った人は、まず『カラミティボックス』を読むといいと思います。
藤井:そうですね。
鈴吹:そういえば、今まで公表してきませんでしたが、リサ・シュトラードニッツのプレイヤーは藤井忍さんです。
丹藤:でも、公表はしてなかったけど、何となくバレてますよね(笑)。
鈴吹:まあね。「F.E.A.R.であれだけラブコメできるのは藤井さんでしょう」って読者さんに言われているんだよね(笑)。
藤井:そんな理由でなんですか!?(笑)
―――他になにか『カラミティボックス』の特徴はありますか?
鈴吹:それ以外の特徴と言えば……やっぱり丹藤君の繰り出す面白キャラクターだよな。
丹藤:あれは、「こんなスタイルの組み合わせで、あなたも好きなキャストを色々作れる」という例示としてはとても良かったと思います!
藤井:“バイオリン侍”とか、“伊賀リボルバー流拳銃ニンジャ軍団”とかいましたね(笑)。
鈴吹:なにが伊賀リボルバー流だよ(笑)。どんだけ忍者が好きなんだよ丹藤くんは。
丹藤:大好きですよ! いいじゃないですか忍者。
鈴吹:キャストにオーストラリアからきたニンジャがいたのにな。
藤井:サンダー・タンバーですね。
鈴吹:そうそう。サンダーがゲストに向かって「キャラ被りではないかー!!」と叫ぶシーンは、本当に面白かった。
丹藤:まさかキャラ被りするとは、私も思いませんでしたからね(笑)。
鈴吹:で、第二話には、とんでもロックバンドが出てくるし。
丹藤:“クラシカルカラーズ”ですね。
鈴吹:その丹藤くんが考えた「とんでもロックバンド」を弘司先生がイラスト化してくれているんだよね。凄い格好よく(笑)。
藤井:あれは格好いいですよね。
鈴吹:ほんとに。あと、クラシカルカラーズはシナリオに関係ないどうでもいい部分まで細かく設定が決まってるんだよな(笑)。
藤井:“メンバーの誰と誰が仲が悪い”とか、“音楽性の違いによりデビュー前に脱退したヤツがいる”とか、色々ありましたね(笑)。
丹藤:“伝説の五人目のメンバーがいる”とか設定を決めてました。あと歌詞も頑張って作りました(笑)。
鈴吹:でもお話は「トーキョーN◎VAで発生する大規模テロをキャストたちが解決する」というとてもオーソドックスな内容なんだよな。
藤井:ゲストはともかく、発生するイベントはシナリオを自作するときに参考になりますね。
丹藤:ありがとうございます(笑)。
鈴吹:あとわたしは、実はリサとアキラ(*)が出会うシーンが一番好きなんですよ。
藤井:そうなんですか?
鈴吹:そう。お互いのキャストが知り合いではない状態から、徐々に関係を持っていくのが『トーキョーN◎VA』のひとつの面白さなんで。
丹藤:わかります。お互いの目的を探り合って、確認して、やがて協力し合うというのが良いですよね。

●『ファントムレディ』
―――次は『ファントムレディ』についてお願いします。
ファントムレディ鈴吹:『ファントムレディ』は「『TNX』のサプリメントが出たので、ぜひトーキョーN◎VA以外の都市に出かけよう」というコンセプトのリプレイです。
丹藤:第一話がフェスラー公国(*)で、第二話がカムイST☆R(*)でしたね。
鈴吹:『N◎VA』って、ほとんどの場合、キャストはトーキョーN◎VA在住で作成すると思うんです。
藤井:そうですね。基本、N◎VAという都市の中でプレイする場合が多い気がします。
鈴吹:だけど、そのキャストたちがトーキョーN◎VAの外に行ったらどうなるか? 逆に、N◎VAの外から来たらどうなるか。そういう例示としてのリプレイになっています。
藤井:と言いつつ、第一話のリサはずっとトーキョーN◎VAにある自分の部屋にいましたけどね(笑)。
丹藤:そーなんですよねえ(笑)。
鈴吹:そうそう。部屋から一歩も出ないでも、他の場所の事件を解決できるというところが、実にN◎VAらしかったよね。
藤井:アキラがひとりで歩いているように見えるけど、実は三人で登場しているっていう場面も、N◎VAっぽいですよね。
丹藤:オブリビオン(*)とアキラが追う者と追われる者という感じで一対一で対峙するシーンですよね。
鈴吹:はたからみると一対一に見えるんだけど、アキラの左手の甲にレフティ(*)、ポケットロンにリサがいて、実際は一対三だったという(笑)。
藤井:あの場面は、本当に面白かったです。
丹藤:そういうN◎VAの外の例示に加えて、クロガネなどのマイナスナンバーのスタイルを使う例にもなっています。
鈴吹:ところで、話は変わるんだけど、『TNX』になって『カラミティボックス』と『ファントムレディ』と二冊リプレイが出版されたわけですが。
藤井:はい。
鈴吹:同じキャストが二冊にまたがって登場して、シリーズっぽく展開しているのは、これまであんまりなかったことなんですよ。
藤井:あ、そういえば。
丹藤:言われてみると珍しいですね。
『N◎VA』の場合二話やるとキャストが結構死んじゃうからなかなか続きものができない(爆笑)。
鈴吹:キャストが死なないまでも、キャストのお話として完結してしまうしね。
丹藤:あとは『N◎VA』の場合NPCになったりしますね。
鈴吹:そう。で、NPCになるとサプリメントのパーソナリティズに掲載されたりするわけなんですが……。
丹藤:そういえば『カラミティボックス』と『ファントムレディ』に登場しているPCはパーソナリティに収録されていないですよね。これまでは。
藤井:そういえば、そうですね。
鈴吹:でも、本誌で掲載される藤井さんの執筆したリプレイ「ハイスクール・ラプソディ」は、リサから依頼がくるというハンドアウトなんだよね。
藤井:そうです。私がリプレイを書くにあたって、自分のキャストなんで出しやすいというのもあって依頼人のゲストとして登場させました。

●「ハイスクール・ラプソディ」
―――それではこの後に掲載されているリプレイ、「ハイスクール・ラプソディ」についておうかがいしたいと思います。
鈴吹:まず、お面白い部分は舞台が学園であるということ。
藤井:実は私、以前から学園ものの『N◎VA』は面白いんじゃないかと思っていたんですよ。
鈴吹:逆にわたしにはそのイメージは無かった。殺伐とした舞台だし。なんで藤井さんは面白いと思ったの?
藤井:『トーキョーN◎VA』の特徴に、年齢の若いキャストでも十分に活躍できるところがあると思うんです。
丹藤:それは確かに。
藤井:なので、学校のような組織に所属して何かやるというのは楽しいんじゃないかなと思っていました。
鈴吹:実はわたしには、リプレイを収録する前は心配事がありました。
―――どんな心配ですか?
鈴吹:キャラクターの作り方。実は学園以外で使用できない造形のキャラクターばかりになるんじゃないかと心配していました。
丹藤:なるほど。
鈴吹:だけど実際にプレイしてみるとそうでもなかった(笑)。
藤井:皆さんが巧いキャストの作り方をしてくれたお陰だと思います。
丹藤:ああ、それもあるか。
鈴吹:お話は、「学定期テストや学園祭といった学園のイベントをこなしつつ、背後で起きる不穏な事件を学園のキャストたちが解決していく」という王道の展開ですね。
藤井:はい。
鈴吹:ゲームデザイナー的に言うと、
「ハイスクール・ラプソディ」の学内セキュリティが上昇していくというギミックは巧かったと思う。
藤井:ありがとうございます。
鈴吹:詳しく説明すると……シナリオの舞台となる学校は、セキュリティが高いので、アイテムの持ち込みに規制がかかることになります。
丹藤:「学校では銃を持って歩かない」とかそんな校則がある感じで。
鈴吹:そうそう。で、そういう雰囲気をシナリオギミックに活かされた結果、キャストが学園の生徒らしさを追求できるというのがよかった。
藤井:「日本刀を持って学校内を歩くのはNG。なので日本刀に偽装セットをつけて木刀にする」とかすることで急に学校ものっぽくなるのは面白かったです。
丹藤:ちなみに本誌掲載のシナリオ「Seven Wanders in College」は「ハイスクール・ラプソディ」とほぼ同時期の同じ学園を舞台として扱っております。
鈴吹:リプレイを楽しんだら、ぜひシナリオを遊んで欲しいですね。
藤井:あと制作の順番の都合で、リプレイでは使用できなかったんですが、本誌掲載の学園用のアウトフィットもお面白いデータが多いので、ぜひ使って欲しいです。

※※後編に続く───
▼註釈
(*)『トーキョーN◎VA リプレイ ふりむけば死』
『トーキョーN◎VA』のリプレイ集。“死の右腕”メルトダウンや音羽南海子が初登場したリプレイ。
(*)『ソードワールドRPG』
剣と魔法の世界フォーセリアを舞台にしたファンタジーTRPG。制作はグループSNE。株式会社KADOKAWA 富士見書房より発売されている。
(*)リサ
『TNX』のリプレイ『カラミティボックス』のPC、リサ・シュトラードニッツのこと。十七歳の凄腕のニューロ(ハッカー)。“デッドロック”の異名を持つ。
(*)アキラ
『TNX』のリプレイ『カラミティボックス』のPC、根津アキラのこと。N◎VAで探偵業を営んでいる。数本の刀を隠し持ち、それを粉砕して戦う。
(*)フェスラー公国
軌道の大富豪、フェスラー家が金に飽かせて土地を買い取り、N◎VAに隣接する形でできた独立国家。
(*)カムイST☆R
シベリアを中心とした旧ロシア、アラスカ、北海道を中心に集まった部族によって建国されたメガプレックス。街を歩けば、妖魔の類を目撃することができる。
(*)オブリビオン
『TNX』のリプレイ『ファントムレディ』のPC。アキラと同じ部隊に所属していた元軍人で一度死んだが、生ける屍として蘇った。
(*)レフティ
『TNX』のリプレイ『ファントムレディ』のPC。国際警察機構ケルビムの捜査官。意思を持ったサイバーウェア。

22年目のニューロエイジ
(GF別冊29座談会・前編)

『ゲーマーズ・フィールド別冊Vol.29 トーキョーN◎VA 22nd Anniversary』の発売記念と告知を兼ねて、その冒頭に掲載した座談会「22年目のニューロエイジ」の内容を公開することにしました。
 少々長いので、分割し3回に分けて掲載していきます。
 この座談会を読んで興味を持った方はぜひ『GF別冊』の方を読んでみてください。
 また、2015年4月発売予定の新サプリメント『トーキョーN◎VA THE AXLERATION サプリメント ビハインド・ザ・ダーク』に関する話題も載っています。
 そんな感じで盛りだくさんの座談会です。ぜひお読みくださいませ。

座談会TOP

■はじまり
―――それでは、『ゲーマーズ・フィールド(以後、GFと省略)別冊29』に掲載する『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』(以後、『TNX』)特集の座談会の収録を始めます。よろしくお願いします。
一同:よろしくお願いしまーす!
―――それではまず、参加者の皆さんには自己紹介をお願いします。
鈴吹:ではわたしから。『トーキョーN◎VA』(以後、『N◎VA』)シリーズのメインデザイナーの鈴吹太郎です。
丹藤:『N◎VA』のシナリオや、『TNX』のリプレイを執筆させていただいている丹藤武敏です。
藤井:フリーライターの藤井忍です。このたび、本誌にて『TNX』のリプレイを執筆させていただくことになりました。
―――それでは、皆さんよろしくお願いします。

■『N◎VA』とは?
鈴吹太郎―――では、本誌で初めて『トーキョーN◎VA』に触れるという方もいると思いますので、まずはゲームの説明からお願いします。
鈴吹:わかりました。『トーキョーN◎VA』は、F.E.A.R.が出来たのとほぼ同時期の一九九三年一月にツクダホビーから発売されたTRPGです。
藤井:今年で最初に発売されてから二十二年目になるんですね。
鈴吹:はい。現行の最新版である『TNX』は、その5thエディションにあたります。
―――歴史の積み重ねを感じますね。
鈴吹:その間カバーイラストとタロットは、ずっとイラストレーターの弘司先生に描いていただいて、展開してこれました。
―――次はゲームの内容について説明をお願いします。
鈴吹:『トーキョーN◎VA』は、トーキョーN◎VAという近未来の都市を舞台に、色々な人々が事件に巻き込まれたり、冒険したりします。
―――その他のゲームの特徴はどんなものでしょう?
 TNX
鈴吹:タロットカードになぞらえた“スタイル”という他のゲームのクラスに当たるものを三個選びます。その組み合わせでキャラクターを表現するというところは特徴に挙げられると思います。
丹藤:ダイスの代わりにトランプを使用して判定するTRPGというのも特徴的な要素ですよね。
鈴吹:そうですね、特徴といっていい部分だと思います。で『N◎VA』の最初のキャッチコピーは、“サイバーアクションRPG”でした。
藤井:最初は“サイバーパンクRPG”じゃなかったんですよね。
丹藤:『トーキョーN◎VA The 2nd Edition』(以後、『TN2』)のキャッチコピーは、確か“アーバンアクションRPG”でしたよね。
藤井:『トーキョーN◎VA The Detonation』(以後、『TND』)の時にキャッチコピーが“サイバーパンクRPG”になるんでしたっけ?
鈴吹:そのとおりです。ようやく“サイバーパンクRPG”になりました。

■丹藤武敏のヒミツ

―――それでは今回のゲストについて話題を進めようと思います。まずは丹藤さんから。
丹藤武敏丹藤:よろしくお願いします。
―――丹藤さんについてはこれまであまり情報が露出していないので、基本的なところからお聞きしたいと思います。まず初めて遊んだTRPGを教えてください。
丹藤:初めて遊んだTRPGは、『ワースブレイド』(*)です。
藤井:何か『ワースブレイド』を選んだ理由とかあるんですか?
丹藤:私が中学生の頃に親戚のお兄さんがTRPGなるものを持ってきまして。それが『ワースブレイド』だったんですよ。
藤井:なるほど。
丹藤:で、「お前が、ワースメイカーをやれ!」と言われまして(笑)。
鈴吹:GMをやったのか。
丹藤:はい。やりました。ただその後、はTRPGをプレイする機会に恵まれませんでした。機会に恵まれたのは大学に入ってからです。
鈴吹:大学に入るために、東京に出てきたんだっけ?
丹藤:はい。サークルに入ってTRPGを遊ぶ機会が増えました。
藤井:そのサークルは、何人くらいの規模だったんですか?
丹藤:私がサークルに入ったころは、百人を超えてました。
藤井:百人ですか! すごいですね。
鈴吹:ちなみに、丹藤くんが人生で一番たくさん遊んだTRPGは何なの?
丹藤:大学生時代は『GURPS』(*)をかなり遊んでます。ただ現在だと『N◎VA』といい勝負ですかね。

●『N◎VA』との出会い

―――では、丹藤さんが『N◎VA』に触れた切っ掛けを教えてください。
藤井忍丹藤:大学生のとき友人に誘われて『TN2』をクルードルール(*)で遊んだのが最初です。
鈴吹:『TN2』は、テクニカルルールとクルードルールに別れていたからね。
丹藤:遊んでみて「《死の舞踏》という神業を使うと、敵は死ぬ」というルールにすごい衝撃を受けました(笑)。
―――確かに衝撃的なルールですね。
丹藤:でも、実はその後『N◎VA』を遊ぶ機会にはしばらく恵まれませんでした。
藤井:そうだったんですか。
丹藤:大学を卒業した後になって友人から『トーキョーN◎VA The Revolution』(以後、『TNR』)を教えて貰いまして、それからたくさん遊ぶようになりました。
藤井:丹藤さんが本格的に『N◎VA』を遊び始めたのは『TNR』以降なんですね。
鈴吹:その頃はどんな風にゲームを遊んでたの?
丹藤:主に当時出ていた『スーパー・シナリオ・サポート(*)』(以後、SSS)を遊んでいました。
鈴吹:『SSS』について、少し説明しておくと、隔月でシナリオを提供していたサプリメントのシリーズ名です。
藤井:『N◎VA』の他にも『ブレイド・オブ・アルカナ』など様々なゲームのサポートをしていたんですよね。
丹藤:そうですね。『SSS』は私の青春でした(笑)。ところが困ったことがあって。
藤井:困ったこと?
丹藤:遊びすぎてシナリオが足りなくなってしまったんです(笑)。
藤井:なんと!(笑)
鈴吹:『SSS』すら遊び尽くしてしま
ったんですね(笑)。
丹藤:はい。それが切っ掛けで自分でシナリオを書くようになりました。
鈴吹:その頃にわたしが丹藤君と出会うわけです。切っ掛けは彼が投稿してきてくれたシナリオがあって……。
丹藤:はい。『TNR』に掲載されているシナリオ「セルフサクリファイス」の続編を書いて投稿したところ、お声が掛かりました。
鈴吹:「もしかして戦力になるかも」と期待して、会社に来てもらって話をしていたら、そのとき「実は……」といって『ブレイド・オブ・アルカナ(*)』のシナリオが二本出てきた(笑)。nova_sss10
丹藤:そのシナリオが『ブレイド・オブ・アルカナ The 2nd Edition スーパー・シナリオ・サポート Vol.4 女神の誓い ~Empress Oath~』に採用され、デビューにいたりました。
藤井:とんとん拍子にデビューしたんですね。
鈴吹:あのときのシナリオは二本とも面白かったなあ。
丹藤:ありがとうございます。そこから『トーキョーN◎VA The Revolution REVISED』(以後、『TNRR』)の付属シナリオや『SSS』のシナリオを執筆しました。
鈴吹:その後シナリオを山のように書いて……百本は超えたんだよね。
丹藤:そうですね。確か百本目のシナリオを書いた時に皆が祝ってくれたんですよ(*)。流石に百本より先は、数えてません(笑)。
鈴吹:なお、「セルフサクリファイス」の続編「セルフサクリファイスⅡ」は、『トーキョーN◎VA The Revolution スーパー・シナリオ・サポート Vol.10 Mirror Shade ~錆びた鏡~』に採用されています。

●『SSS』について

鈴吹:『SSS』については思い出に残るシナリオもいっぱいあるよな。
丹藤:たくさんありますね。思い出してみると、「アイツも殺した」、「コイツも殺した」となるわけですが(一同爆笑)。
藤井:なるほど。NPC殺戮の歴史になるわけですね(笑)。
鈴吹:その当時、実際に『SSS』を遊んでくれていたプレイヤーさんたちから聞いた話になるんだけどね。
藤井:はい。
鈴吹:一番ゲームを遊んでいた頃に『SSS』をプレイしていたから『SSS』は青春なんだって。
藤井:さっき丹藤さんも言ってましたよね。私もその気持ちはよくわかります(笑)。
鈴吹:リアルタイムで、『SSS』をプレイしているとワールドの設定が進んで段々とゲストが歳を取っていくので、同時代性みたいなものを感じるのだそうだ。
丹藤:そうそう。よく分かります。
藤井:確かに『SSS』を通じて『トーキョーN◎VA』の世界は変わりましたよね。
丹藤:そういう意味では、「タタラ」の『SSS』は特に印象に残っています。
鈴吹:確かに、『SSS Vol.17 Virtual Girl ~二進法のマリア~』は思い出深いな。
藤井:確か……AIが人間になるという連続シナリオでしたっけ?
鈴吹:そうです。そのキャンペーンを踏まえて『TND』に版上げした時には、「AIのキャラクターをプレイヤーが作成できる」ようにしました。
丹藤:そうでしたね。
鈴吹:『TNRR』までは、プレイヤーが「自分はAIだ」というキャラクターを作っても演出でしかなかった。
丹藤:それが、『N◎VA』という世界で「AIにも人権がある」と認められるように変化したというのをキャンペーンシナリオで表したんですよね。
鈴吹:そのとおり。
丹藤:そのお話に登場する「AIの救世主」を生み出したのはそれぞれのシナリオをプレイしたキャストのタタラなんですよね。
鈴吹:そう。「世界を変えたのはシナリオを遊んだあなた方自身だ」、という仕掛けになってます。
―――なるほど。
鈴吹:ところが困ったことがひとつあって。
藤井:困ったこと?
鈴吹:『トーキョーN◎VA』の歴史を書く時に、世界を変えた人物の名前が書けない。それぞれの卓にいるキャスト自身だから(一同爆笑)。
藤井:それぞれの卓ごとに世界を変えた人の名前が違うからですね(笑)。
丹藤:ゼロ(*)を殺したのも名も知らぬキャストですしね。
藤井:そういえば丹藤さんの書いたリプレイ「火星人故郷へ還る」に登場したカーロスが持っていたコネクションが〈コネ:どこかのキャスト〉というカーロスと関係のある読者のキャストの誰かでしたね。
鈴吹:そうそう。シナリオ主体で世界が変わっていた結果そんなことだらけに(笑)。
丹藤:あと、数々のゲストを殺している、現在N◎VA最強の暗殺者は誰かというと、実はキャストということになるんですよね(笑)。

●丹藤リプレイ
―――丹藤さんが初めて書いたリプレイは何になりますか?
丹藤:初めてリプレイを書いたのは、GF別冊で掲載した『アリアンロッド剣豪伝 明星連也降魔剣』(*)になりますね。
鈴吹:あぁ! 『アリアンロッド剣豪伝 明星連也降魔剣』か。あれはセッションもリプレイも面白かった。
丹藤:昔は、ああいうシナリオばっかりやってました(笑)。
鈴吹:あの話で「変なNPCが登場する」という丹藤くんのリプレイの方向性が決まったよね(笑)。
丹藤:本当にそうですね。そして変なNPCは『トーキョーN◎VA』のリプレイにも引き継がれるわけです(笑)。
鈴吹:『トーキョーN◎VA』で初めてリプレイを書いたのは、『GF別冊Vol.24鈴吹太郎の希望』に掲載されたリプレイ「火星人故郷へ還る」だったんだよね。
藤井:あれは、『TND』の最後のリプレイですね。
鈴吹:あのリプレイあのリプレイは、カーロスを巡るとんちきな火星のやりとりが面白かった! ひさびさに、カーロスを堪能したよ(笑)。
丹藤:(突然カーロスになって)火星は存在するんだ!
鈴吹:そんなこたぁ、知ってるよっ!!(一同爆笑)
▼註釈
(*)『ワースブレイド』
1988年に株式会社ホビージャパンから発売。
巨大ロボットが存在するファンタジー世界で、冒険者となって遊ぶロボットファンタジーTRPG。
(*)『GURPS』
スティーブ・ジャクソン・ゲームズ社から発売されている汎用TRPG。一九九二年にグループSNEの翻訳で『ガープス・ベーシック』が発売された。
(*)クルードルール
データやルールを極力少なくして最小限のものだけでプレイするルール。
(*)『スーパー・シナリオ・サポート』
ゲーム・フィールドから発売されていたユーザーサポート。シナリオと追加データが掲載され、隔月のペース発売されていた。
(*)ブレイド・オブ・アルカナ
株式会社KADOKAWA エンターブレインから発売されているヒロイックファンタジーTRPG。現在、第三版となる『ブレイド・オブ・アルカナ The 3rd Edition』が発売されている。ゲームデザインは鈴吹太郎。
(*)百本目のシナリオ
友人たちが、百本目のシナリオ達成を記念して、帝国ホテルで記念パーティを開いてくれた。
(*)ゼロ
“暴力警官”ゼロのこと。『トーキョーN◎VA The Revolution REVISED SSS Vol.16 The Trouble with Bubbles ~世界を我が手に~』のシナリオで死亡する。
(*)『アリアンロッド剣豪伝 明星連也降魔剣』
『ゲーマーズ・フィールド別冊Vol.16 菊池たけしがこりずにまいりました!!』に掲載されたリプレイ。『アリアンロッド・リプレイ・アンサンブル』(株式会社KADOKAWA 富士見書房刊)に再録されている。

『ひねもすTRPG用語集』
 第2話:TRPGとは

ひねもす扉

ひねもすTRPG用語集02 第2話:TRPGとは

小野:では、まず左の四コマを一読していただきたい。

 読まれましたか? では続きをどうぞ。

筧:―――と、こんな感じで、各プレイヤーが、自分の役割を担い、個別のキャラクターを担当して遊ぶってのが、TRPGの特徴なんだ。
郡司:そのあたりは、実際に遊んだことがあるからだいたい分かる。確か、RPGというのはそういう意味なんだろう?

 TRPGのRPGは、「Role Playing Game」の略で、「役割を演じるゲーム」という意味の言葉です。
四コマでも触れたように、各プレイヤーは自分が担当するキャラクターであるプレイヤーキャラクター(以下、PC)をひとり使って遊ぶことになります。

泉:そんな感じで各プレイヤーはPCを演じて遊ぶわけです。
郡司:なるほど。
小野:さらにもうひとつ、TRPGには重要な特徴がある。
郡司:というと?
小野:TRPGのTは、「Table Talk」という言葉の略なんだ。
郡司:…………テーブルトーク。
筧:机がしゃべるって意味だ。
郡司:机がしゃべる!?
小野:違うわっ!? これはこのゲームが、主に机を囲んで会話しながら進行するということを表現しているんだ。
郡司:ああ、確かにTRPGは、プレイヤー同士で話し合いながら進むな。
小野:うむ。コンピューターRPGでは主にゲーム的な処理を、プログラムが担当する。対してTRPGはそこを主にプレイヤー間の会話で進行させることが特徴だな。
筧:PCに感情移入して、プレイすると盛り上がるしな。
小野:うむ。セッションが盛り上がり、PCに思い入れができると、会話も弾む。そのあたりのおもしろさはTRPG特有の魅力なんだ。
郡司:だいたい理解したぜ。

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次回の更新は4月2日の予定。ぜひご覧ください。